気になる記事

自分が気になる記事、関心のある記事(子ども、虐待、教育、心理など)を転載しています

虐待・DV

[ リスト ]

(3)親の「懲戒権」 虐待正当化に使われる112年前の法律
「親が子供にしつけをして何が悪い」。わが子を虐待しながら、開き直る親たち。こうした親に強く出られない児童相談所の職員たち…。112年前の法律が現代の児童虐待対応をためらわせている。明治31(1898)年に施行された民法の822条に親権の一つとして規定された、親の子供への「懲戒権」。
 駿河台大学の吉田恒雄教授(60)=児童福祉法=は「懲戒とは、言葉としては懲らしめ、戒めだが、中身としてはしつけを意味してきた。しつけの方法として体罰が社会的に容認され、しばしばエスカレートして虐待となる中、懲戒権は虐待する親たちに自身の行為を正当化する口実として使われてきた」。
 虐待の問題に詳しい磯谷(いそがえ)文明弁護士(42)によると、インターネットなどで懲戒権を知り「法律にあるじゃないか」と児童相談所の職員に迫る親もいるという。磯谷さんは「職員も民法に規定されている以上、どうしても対応が弱腰になってしまう」と話す。
 条文中の「懲戒場」も実在しない。民法という法体系の根幹に、なぜこうした規定が存在するのか。
 ≪家父長制で秩序維持≫
 東京大学の利谷(としたに)信義名誉教授(78)=民法・法社会学=によれば、懲戒権は明治3(1870)年から12年間だけ施行されたわが国初の刑法「新律綱領」にさかのぼるという。
 綱領は、子供が父母の「教令権」に従わなかった場合、「杖一百(じょういっぴゃく)」つまり木の棒による百たたきの刑を科した。利谷さんは「明治政府は家長や親といった家族秩序、師弟秩序により社会全体の秩序を維持しようとした」。民法がフランス法などを参考に作られたときも、この江戸時代以来の思想は受け継がれたという。
 敗戦により、家父長制度は解体されたが、懲戒権は残った。利谷さんは「戦後、人権尊重に立つ憲法の下で懲戒権を認め続けたことは正しかったのか。もっと議論する必要があった」と振り返る。
 法務省は昨年、有識者会議「児童虐待防止のための親権制度研究会」で懲戒権について初めて検討した。今年1月に公表された報告書は「懲戒権を削除すべきとの意見がある」としながら、「削除が社会的にどのように受け止められるかといった点に配慮しつつ、さらに検討が深められることが期待される」と玉虫色の表現にとどまった。削除により親が「しつけができなくなる」と誤解しかねないなどとされたためだった。
 研究会の委員を務めた磯谷さんは「削除しても、必要なしつけは820条の『監護教育権』に基づいて行うことができると解されている。明治以来の懲戒権がなくなることは、親権を子供の利益のためのものという本来、当たり前の姿へ変えていくための大きなメッセージとなる」と話す。
 ≪「親だけができる」≫
 虐待する親が「しつけのため」と口をそろえる背景を探る中で、われわれの社会に多様な考え方があることを紹介してきた。
 2児の母である東京都の派遣社員の女性(38)は「私も子供によかれと思ってしかるが、感情的になっては耳をふさがれるだけで響かない。根気よく同じことを身につくまで千回でも言い続けられるのは親だけです」とし、こう続けた。
 「しつけって、手芸の『しつけ糸』のようなものだと思う。きれいに縫えるラインを大まかに親がガイドする。縫うのは子供自身。多少曲がったり、よれたりするけれど、何となくできる。社会にはルールがあるからあまり外れすぎて他人の不快になるようなことはだめ。そういうことがしつけではないかと思う」

(4)「マムズ・ボーイフレンド」 ママの彼氏…虐待リスクに
23歳の独身男が1歳の男児と長い夜を過ごしていた。堺市で4月、キャバクラで働いていた21歳の母親の長男、岩本隆雅(りゅうが)ちゃんが母親の交際相手に虐待され死亡する事件があった。逮捕され傷害致死と傷害の罪で起訴された男は、調べに対しこう供述した。
 「最初はかわいがろうとしたが、テレビを見ていて泣きやまなかったり、食べものを吐いたりするのを見て、しつけのつもりで頭をたたくようになった。言うことを聞かないとき、いらっとして手を出した」
 男はキャバクラで「母親担当」のボーイだった。出勤を確認したり「仕事がんばれ」と励ましたりする中で、前夫と離婚したばかりだった隆雅ちゃんの母親との交際が始まったという。母親のマンションで同居を始め、自分は仕事を辞めた。虐待は母親が仕事に出ている夜間に起きた。
 しつけと称する虐待に、母親は「怒るときは私が怒る」と一度は抗議したというが、周囲に打ち明けることはなかった。男は調べにこうも供述したという。
 「隆雅には悪いことをした。他人の子だからやってしまったのかもしれない」

母性より「女性」
 「マムズ・ボーイフレンド(ママの交際相手)」
 米国では母子家庭へ同居する交際相手、内縁の夫をこう呼び、高い虐待リスクが指摘されているという。
 「子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク」理事長の山田不二子医師(50)は「母子家庭の女性は一度男性を失っており、わが子もかわいいが新しい男を失いたくないとの心理が働く。男も父親を無理に演じる。男が再婚して継父となれば住民基本台帳にも載るが、内縁関係は外から見えづらく、行政が把握するのは至難の業となる」。
 虐待死を検証する厚生労働省の専門委員会によると、平成21年3月までの2年3カ月間に死亡した145人のうち主な加害者が実父母の場合は115人と8割を占めた。交際相手と実母は15人で1割にすぎないが、しばしば重大な結果を招いているのが実情だ。
 東京都葛飾区で1歳の長女を虐待により死亡させた母親も、きっかけは一緒に起訴された男との同居だった。東京地裁の裁判長は判決で「共犯者に気に入られたい一心で、共犯者と理不尽な暴行を繰り返した」と指摘し、こう述べた。
 「被告は共犯者に嫌われたくないとの思いから、いわば『女性』を『母性』に上回らせ…」
 血のつながっていない子供を虐待するのは、動物的な本能なのだろうか。
 動物行動学研究家で作家の竹内久美子さん(54)によれば、動物にも「交際相手」による虐待がある。サルのハヌマンラングールやライオンではオスが群れを乗っ取った際、メスを一刻も早く発情させるため、先代のオスの乳飲み子をすべて殺してしまう「継子殺し」がよく知られている。
 竹内さんは「こうしたオスの行動は、動物が自分の遺伝子を残すために行動するという進化論の『利己的遺伝子』の考え方から説明できる。メスもそれを受け入れる」と説明する。
 だが、動物と人間には決定的な違いがある。
 竹内さんは「人間という動物は複雑な社会生活を営んでおり、世間の評判や報復も考慮している。そのためもあり、継父や交際相手はほとんどの場合、母親の子供を立派に育てている」とし、こう続けた。
 「動物は子供を虐待している意識もなければ防ごうともしない。子供を傷つけてしまうのも人間ならば、虐待を回避するため努力するのもまた人間なのです」

 

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事