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父が引きずり降ろされる時、息子たちの末路は惨めだ。
今年に入って失脚したエジプトのムバラクの2人の息子、アラーとガマルは、父と一緒に不正蓄財の容疑で拘束されている。ムバラクの辞任の瀬戸際では、醜い兄弟ゲンカが勃発していた。
「父の晩節を汚したのはお前のせいだ!」
長男のアラーは次男のガマルにそう迫った。確かに、ガマルはバンク・オブ・アメリカに勤務し、その時からの人脈だという多くの怪しげな男たちをエジプト政府に招聘していた。ガマルの行ないが、ムバラク政権の腐敗に拍車を掛けたという側面はあるだろう。
とはいえ、弟に怒声を飛ばしたアラーとて、国内外の秘密口座に数千万ドル単位の隠し財産があることが明らかになっている。ムバラクはこんな後継者しか育てることができなかった。一族郎党で700億ドルもの蓄財があるというのでは、民の心が離れていくのも無理はない。
息子を育てられない独裁者に先はない。そもそも「独裁者」という言葉の起源を辿ってみれば、それは明らかだ。
ラテン語の「ディクタトール」とは、紀元前の共和制ローマの官職(独裁官)を指す。国家の非常事態にのみ、元老院が強力な権限を握ることのできる者を指名した。
そもそもはごく短い期間のみ設置されていた役職だったが、それを覆したのがジュリアス・シーザーだった。シーザーは終身独裁官に就任し、その手腕を発揮したが、結局はブルータスに暗殺される。
だが、シーザーは死ぬ前に、後継者と決めた大甥(後に養子)のオクタヴィアヌスに帝王学を徹底的に教え込んでいた。だからこそ、オクタヴィアヌスは放蕩息子にはならなかった。
シーザーの死後に起きた内戦を勝ち抜き、ローマ帝国初代皇帝となり、500年以上にわたってヨーロッパに君臨する帝国の礎を作り上げたのである。
国を取り仕切る政治家の資質を知りたければ、その息子を見ればいい。何の役にも立たない世襲政治家だらけのどこかの国の将来が、苦難に満ち溢れていることが、きっとよくわかるはずだ。
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伊藤忠の社長と会長は“ボケとツッコミ”のようなペアで成功 東京電力の会見は、清水正孝社長が出てきたり、勝俣恒久会長が出てきたりと権限がどちらにあるのか時に混乱してしまう。果たして権限の移譲はできていたのか……。そんななか、トップのバトンタッチに成功しているのは、伊藤忠商事である。経済ジャーナリストの有森隆氏がいう。
「伊藤忠は丹羽宇一郎氏(現中国大使)が、会社の私物化を嫌って社長6年制を公言した。それに倣って小林栄三氏(現会長)、岡藤正広氏(現社長)と、引き継がれていきました。組み合わせも巧みです。丹羽氏、岡藤氏は個性が強い急進派。一方、小林氏は穏健派。急進派が会長の時は穏健派が社長を務め、その社長が会長になれば急進派が社長に就任する。いわばボケとツッコミのようなペアです」
この真逆な二人だからこそ、バトンタッチに成功したのである。
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