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厚生労働省は、里親による里子のケア向上のため、9月に里親制度の研究者や里親経験者をメンバーとしたワーキンググループを設置し、里親向けガイドライン策定を始める。東京都杉並区で里子の女児(当時3歳)が死亡した事件も踏まえ、里親支援の充実も検討。年内には厚労省の審議会に素案を提示する方針だ。
厚労省は、子どもたちの社会的養護を乳児院や児童養護施設など施設中心から、里親など家庭的な環境での養育に転換する方針を打ち出している。今年4月には、児童相談所向けに里親認定の注意点などを示した里親委託ガイドラインを策定している。 里親向けでは、03年発行の厚労省監修の手引書などがあるが、理解しづらく使い勝手が悪い面もあった。また、心構えや理念を示した明確な指針はなかったためガイドライン策定を決めていた。ワーキンググループでは、悩みを抱え孤立しがちな里親への支援についても形骸化していないかの見直しや充実させる方法も検討する。 厚労省によると、09年度に社会的なケアを受けた子どもたち3万7617人のうち、里親(ファミリーホーム含む)への委託は4055人。委託率は10.8%だが、厚労省は将来的に3割以上を目指している。 厚労省家庭福祉課は「(杉並の)事件の全容は不明だが、防げなかったことは事実で、里親支援機関の設置や専門職員の配置を充実させたい」としている。 2011年8月23日
------ 里親制度:知って 経験者ら講演会−−来月・阿倍野 /大阪 里親制度について広く知ってもらおうと、大阪市立阿倍野市民学習センター(阿倍野区)で、10月14、21、28日(いずれも金曜)の午後1時半から同3時半、里親を経験した養父母や、児童養護施設で育った若者の体験談などを聞く講演会「はじめませんか、里親!」(同センターなど主催)が開かれる。無料。 里親は、親の経済事情や離婚、健康状況などにより、家庭で暮らせない子どもたちを、自分の家庭に受け入れて養育していく人たち。子どもの状況により、養子縁組を前提とした里親▽実親が引き取るまでの一定期間を養育する里親▽週末のみ家庭に受け入れる里親−−など、さまざまな形態がある。 今回は、里親制度について多くの人に関心を持ってもらおうと企画。3回連続講座だが、1回のみの参加も可能。対象は大阪市在住の男女。定員は各回45人。申し込みの締め切りは10月6日。申し込み、問い合わせは、同センター(06・6634・7951、最寄り駅は地下鉄阿倍野駅)。 --------
里親制度
親の虐待や死亡などで家庭で暮らせなくなった子を、別の家庭が乳児院などから引き取って育てる制度。都道府県が里親に養育を委託する。児童相談所が里親希望者の家庭訪問や調査をして、里親として認定・登録される。厚労省によると10年3月末時点で、児童養護施設か乳児院で生活していた子は約3万3000人で、里親に委託されたのは約4000人。委託率は10.8%だった。国は14年度までに16%に引き上げる方針を打ち出している。 児童福祉法に基づき都道府県などが、家庭で暮らせない子の養育を里親に委託する制度。09年度末時点で2837家庭が3836人の里子を養育している。(1)養子縁組を目的とせず養育する養育里親(2)虐待など専門的ケアが必要な子について養子縁組を目的とせず養育する専門養育里親(3)養子縁組が目的の養子縁組里親(4)3親等以内の親族が引き取る親族里親−−の四つがあり、大半が(1)。里親になるには実習や座学の事前研修が義務付けられる。里子が1人の場合、里親には毎月、生活費約4万8000円と手当7万2000円、教育費が支給される。 おねしょを責めず、しない日数が週1回から次第に増えると、男児の問題行動はなくなった。「自分の好みの子供が来るわけではない。実子でできたことができるわけではない」。施設長は振り返る。 全国の里子は3836人(10年3月)で、10年間で約1.8倍に増えた。児相所長会が10年4〜11月に養育委託を解除した647人について調べたところ、養子縁組に移行したり問題なく実親家庭に戻った場合などを除き、里親との関係が不調になり、里子が児童養護施設や別の里親家庭に移ったケースが79人。やはり里親との関係が不調で実親家庭に戻ったのが25人。問題行動など子の側に問題が生じたり、里親の高齢化など里親側の問題が明らかになり施設などに移ったのが52人いた。 この156人について里親側の問題点を複数回答で尋ねると、養育の負担感が増したり拒否感が生じたケースが17.2%、里子との関係悪化が16.2%、養育力不足が9.2%だった。里親による虐待やその疑いも6.1%でみられた。 里子養育での困難さについては、里親宅への不適応が12.7%、里親への反発・反抗が8.8%、「子の生活の乱れ」と「情緒不安定」が各5.7%。 156人の内訳は0歳1人、1〜2歳11人、3〜6歳12人、7〜12歳50人、13〜15歳45人、16歳以上37人で、中学生年齢では里親宅への不適応が22人と半数近くあった。 日本社会事業大学大学院の宮島清准教授は「里子を育てる難しさが関係悪化を生み、子供の問題行動につながる。負の循環をできるだけ早く発見し、食い止める支援が必要だ」と話している。 |

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