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尖閣諸島問題に関連して、中国が日本へのレアアース(希土類)輸出を禁止したという報道は、中国当局は否定していたが、結局那覇地検が中国人船長の釈放をしてしまい、真偽がわからないまま終わってしまった。今回はこれで終わったが、自動車や半導体、光学製品など日本が強みとする産業で使われるレアアースは、世界的にも9割以上の産出を中国に頼っている状況だ。中には中国でしか産出しないとされている元素もある。日本の製造業にとって、政情の不安定さもある一国に資源を依存し続けるのは危険な状況だ。
実際、8月末にも中国がレアアースの輸出を制限している。
(参照記事:レアアース輸出拡大、中国側「ゼロ回答」―2010/08/29 朝日新聞社)
世界的にレアアース需要が高まる中の独占状態なので、値段を吊り上げようという意図もあるだろうし、中国の製造業企業に、日本などと比べて競争力を持たせたいという意図もあろう。したがって、こういう一国に資源を全面依存をしている状況は、今回のような政治的な問題がなくても、非常に危険な状態といえる。
で、今回は本当に中国が輸出規制してしまうと日本の製造業は終わり、なんて状況なのか、この中国レアアース問題をまとめてみる。
1. そもそもレアアースって何?レアメタルと何が違うの?
→ 日本語では「希土類」。レアアースもレアメタルの一部ですが、化学元素のIII族に属する17種の元素だけを厳密にさします
名前が似てるから良く間違えられるんだけど、レアアース(希土類)は化学的名称。一方、レアメタルは、単純に世界で産出量が少ない元素の総称で、レアアースも含む一般名称だ。
わかりにくいと思うので、以前話題になったPopsci.comの周期表を使って図示してみた。青で囲まれてるのが、いわゆるレアメタルに認定されてる元素。こうしてみると、結構あるわけです。で、その中に含まれている赤で囲んでいる17種類の元素が「レアアース(希土類)」になる。
で、それってどんなところに使われるの?と思われるだろう。昔から良く知られてる用途は、強力な永久磁石。最近は、この磁石がハイブリッド車や電気自動車のモーターで使われている。ネオジム(Nd)やサマリウム(Sm)に加え、最近ではディスプロシウム(Dy)といわれる元素が使用され、安価で効率の良いモーターを作るのに役立っている。したがって、ハイブリッド・電気自動車の最大の生産国である日本はもっとも打撃が大きいというわけ。このあたりの磁石は、MRIなど医療用機器でも大活躍だ。
また光学用途として、レーザーを作るためのガラスににネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテリビウム(Yb)といった元素が使われたりする。これらの元素が、特殊な波長の光を励起することが出来るので、レーザー用に向いている。同様に、蛍光体でも大活躍で、これらは今やフラットパネルディスプレイには欠かせない元素だ。
その他にも研磨剤や石油精製での触媒など、さまざまな用途で希土類の元素は使われている。これらは半導体やガラスなどの研磨、化学素材の生成などに用いられてるから、やっぱりそれぞれの分野でシェアが高い日本企業は、レアアースがなくなると大変な思いをするわけ。
2.レアアースは中国(チベット)が世界の9割以上を産出してるというけど、なぜなの?
さて、このレアアース(希土類)、何で中国がそんなに大量に生産してるのか、と思うでしょう。実は、中国といってもたった一箇所、モンゴルとの国境に近いバイユンオボ鉱床 (Bayan Obo)だけから生産されている。
この鉱床が有名になる前は、レアアースは世界中で産出されていた。特にアメリカのカリフォルニア州にあるマウンテンパス鉱床が有名で、1980年代には世界の50%以上のレアアースが産出されていた。実際、バイユンオボ鉱床についで、レアアースの圧倒的な埋蔵量を誇っている鉱床だ。ほかにも、オーストラリア、ブラジルなどが著名な産地だった。
ところが、バイユンオボ鉱床は、希土類の鉱質が地表面に出ているような状況で、要は掘るのにコストがかからない。中国のこの鉱床が出てきたおかげで、採掘コストに対して市況が安くなってしまい、他の鉱床は採算が取れなくなってしまった。それで、マウンテンパス鉱床はなんと2002年に休止、オーストラリアや他の国の鉱床も、採掘量を減らしてしまったのである。
このバイユンオボ鉱床の圧倒的な採掘コストの安さが「レアアース中国93%依存」というおかしな状態を生み出してしまったのだ。
3. 中国に依存しないで問題解決する方法はあるのか?
こうして原理がわかってくると、論理的に次の三つがある。
1) 圧倒的なレアアース埋蔵量を誇る米国のマウンテンパス鉱床を再稼動する
2) そのほかオーストラリア、インド、ブラジルなど稼動が低下している鉱床を再開発して規模拡大する
3) レアアースを使わない製造方法を開発する
1)だが、アメリカしても、希土類は軍事目的など多様な用途があるため、今回のような「中国による輸出停止」のリスクを考えると、鉱床の再開に期待が高まっているところだ。
実際、マウンテンパス鉱床を所有するモリコープ社はすでに再開を見込んだ資金を確保するため、2010年4月にIPOを行うなど、すでに動き始めた。まだ風のうわさだが、8月には採鉱を開始したとも言われている。
中国のバイユンオボ鉱床を「レアアース東の横綱」と呼ぶなら、マウンテンパスは「西の横綱」と呼べる採掘量が可能だ。世界的にレアアースの取引売価も高くなっており、コスト的に問題ないとあれば、今後の採掘量の増加は見込めるだろう。米国なら政治リスクも非常に低いし。あとは日本企業がよりやすく調達する、という意味で日本企業からの出資を考えられたりしませんかね?(このあたり、まったく情報なしですが)
2) はインド、ベトナムなどを中心に、すでに日本企業によるアプローチが始まっている。電気自動車のモータなどに使われる重希土類のディスプロシウム(Dy)などは、上記のマウンテンパスでは産出が難しいこともあり(中国では産出)、インドへの期待は高まっている。
昭和電工、ベトナムで「昭和電工レアアースベトナム」を稼動(2008年10月)
豊田通商、インドでレアアースの輸出権利獲得、精錬工場の建設(2010年8月27日)
また、カザフスタンやオーストラリアなどのウラン鉱床での希土類の回収プロジェクトも行われている。
住友商事、カザフスタンでレアアース回収プロジェクト(2009年8月)
このあたりは、日本の商社などがお得意な「新興国に豊富な資金と今後の安定需要を約束して参入」系。中国よりは採掘コストが高いだろうが、リスクヘッジとしては十分機能するだろう。
3)は、そもそもレアアースを使わない、という方法。これも日本企業を中心に開発がすでに始まっている。こういうものは、実際の実現には5年以上時間がかかったりするだろうが、リスクヘッジとして考えておくのは重要。
現状は中国でしか生産されないディスプロシウムを使わない、HEV/EV向け磁石の開発
http://www.nims.go.jp/news/press/2010/08/p201008301.html
レアアースを使わない研磨剤の開発(NEDO・立命館大学)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100916/fnc1009161643019-n1.htm
以上、こうしてみてみると、中国一国にレアアースを依存しているのは、一時的な問題であり、別にさほど大きな問題ではないようにみえてくるんじゃないだろうか。(ディスプロシウムだけは早期にインドを何とかしないとだが)よって、こんな輸出禁止なんて非経済的な圧力に屈する必要は特にないわけである。
(追記:Twitterで何名かから指摘された「すでに出回っている家電などの製品から希土類を回収する」ですが、どれだけ現実的なのか、私は判断できないので、知ってる人のご教示を待つです。ただ、昨日もそういう金属回収業者の株価が一瞬上がったりしましたね。個人的には、出来ても少量だし、実現にも5年とかかかるんじゃないかと思うですが。)
(5)支援から逃げる親たち 児相からの手紙、黙殺した母
 児童相談所の職員が残した手紙を23歳のシングルマザーは黙殺し続けた。社会を揺るがした大阪市西区の2幼児遺棄事件。住民から3回の虐待通報を受け、職員が5回の家庭訪問を重ねながら、子供たちの存在さえ確認できなかった。
 4、5回目の訪問の際、職員は連絡を求める手紙を残した。最初はマンション1階の集合ポスト、次はドアポスト。所定の封書に、あて名は不明のため空欄、差出人として児童相談所と職員の名があった。
 手紙は事件後、警察による現場検証で室内の簡易キッチンから見つかった。母親は手紙を手にしても自ら連絡を取ろうとはしなかった。A4判で、2通ともこう手書きされていた。
 《お子さんが泣いているという知らせを聞いたため調査しております。つきましてはお子さんのご様子をお聞きしたいと思いますので当方までご連絡ください》
 児童相談所は「連絡が取れない場合の通常の対応だった」と話すが、東海学院大学の長谷川博一教授(51)=臨床心理学=は「読んだ母親はおびえただろう。子供を放置しているのがばれたんじゃないか、まずい、逃げなければと」。
大阪の事件で明らかになったのは、従来の福祉の「支援」に近づかない親たち、支援から逃げる親たちの存在だった。
 長谷川さんは「支援を求めないのは言われることが予測できるからだ。福祉の指導には『あなたの気持ちは分かるけど』『つらいのは分かるけど』と必ず『けど』がつく。彼らは同じことを親や教師からも言われてきた」。
 岐阜県の主婦(27)は長男の3歳児検診の際、長男が保健師と会話しなかったことから「母親と接する時間が十分ではないのでは」などと注意された。
 「助言のつもりかもしれないが『あなたの育児は不合格』と言われたようだった。支援と言いながら欠点を責め立てられるのでは、母親は孤立するしかない」
 児童相談所の職員は「どんなアプローチの仕方でも支援に防衛的になる親はいる。うちが前面に出ると身構える親には福祉事務所の職員を間に立てるなど工夫しているが、そもそも他人とかかわることが苦手な親もいる。難しい」と話す。
「一線」を越えてしまう親たちの心を考えてきた。だが一線を越えないまでも子育てに迷いは尽きない。育児に悩み、孤立を感じるからといって一線を越えることを正当化する理由にはならない。こんな体験を持つ人もいる。
 東京都の会社員、野村みずほさん(34)=仮名=は25歳のとき夫と離婚した。長男は1歳だった。頼る身内はなく養育費もなかった。正社員の募集は子供がいたため十数社落ちた。
 「この子さえいなければと思う夜が何度もあった。でも一方で、この子のために頑張ろうと思う夜もたくさんあった」
 シングルマザーが借りられた部屋は小さなアパートだった。右隣に30代のエンジニアの男性が暮らしていた。野村さんは郵便受けに手紙を入れた。
 《子供の夜泣きでご迷惑をおかけしてすみません。気になることがあれば言ってください》
 数日後、ドアのノブに風船がくくられ、小さなメモが添えられていた。
 《全く問題ありません。よかったらお子さんにどうぞ》
 直接話したことはない。りんごや柿をおすそ分けし合う、ドアノブのつき合いが続いた。長男は今年10歳になった。自身は設計事務所で正社員として働く。
 「ここまで来られたのは他人だけど身近な人の励ましのおかげだった。人とのつながりのためだった。周りに目を向けてほしい。目を閉ざさないでほしい」

「お尻ぺんぺん『正解』か自信ない」「叩かれた娘、大人の顔色観察」…読者の声
児童虐待の問題を考える連載の第4部「なぜ親は一線を越えるのか」へたくさんのメールやファクスをいただいた。しつけと虐待をめぐる社会的合意があいまいな中、連載で紹介した以上に幅広い意見が届いている。
 東京都の41歳の男性は《3歳の息子にお尻ぺんぺんをしたことがある。お尻ならけがをしないだろうという昔の知恵だと思い、決して感情的にならないよう安全に配慮しているつもりだが、正解か自信はない》。
 北海道の44歳の女性は《虐待か否かの線引きという微妙で意見の分かれる領域は、性急に線引きしない方がいい。親が自分のしつけが虐待に当たらないかと過敏になり、萎縮(いしゅく)しかねない》とし、こう続けた。
 《体罰を使わずしつけられればなおいいのかもしれず、その工夫は考えた方がいいが、人間は完全無欠ではない。程度がひどくならない限り親の多少の逸脱を許容するゆとりがあってもいい。過度に甘やかし分別のつかない子供にしてしまうことが有害であることも忘れてはいけないと思う》
 小学1年の男児を育てる未婚の母は《息子が他人を傷つけたり心の痛みが分からないときたたくこともある。何をしても謝ればいいという、痛み知らずの大人になってほしくないから。口で言えば分かるという人もいるが、果たしてそうでしょうか。これも合理化、正当化なのでしょうか》。
 東京都の35歳の女性は夫が「しつけのためにたたけ」との方針の上、生活費を入れず、7歳の長女が3歳のとき離婚したという。
 《娘はいまだに「お父さんは怖いからいや」と言う。しつけと称して暴力を使うのは親の都合だと思う。娘は素直で優しい子に育っているが、今も大人の顔色をよく観察している》
 3歳の娘がいる東京都の44歳の女性は《学校で体罰があれほど問題視されるのに、「親だから」と容認され、親も当然の権利と思うのもおかしな気がする》。
 中学3年の長女と小学3年の長男がいる38歳の主婦は育児教室で教わったというこんな言葉を紹介した。
 《いうなれば、乳児は魚。寝る、飲む、泣くしかできない。幼児は犬や猫。寝る、飲む、泣く、遊ぶ。小児はサル。ここまできて人まねができる。子供に多くを求めないほうがいい》
 主婦はこうつづった。
 《子供が言うことをきかないときは、自分の成長不足を疑ったほうがいい。度を過ぎたしつけはしつけではない。愛情表現の一環? 将来を心配して? 子供にたたいて教えても、痛い悲しい記憶しか残らない》
 
(3)親の「懲戒権」 虐待正当化に使われる112年前の法律
「親が子供にしつけをして何が悪い」。わが子を虐待しながら、開き直る親たち。こうした親に強く出られない児童相談所の職員たち…。112年前の法律が現代の児童虐待対応をためらわせている。明治31(1898)年に施行された民法の822条に親権の一つとして規定された、親の子供への「懲戒権」。
 駿河台大学の吉田恒雄教授(60)=児童福祉法=は「懲戒とは、言葉としては懲らしめ、戒めだが、中身としてはしつけを意味してきた。しつけの方法として体罰が社会的に容認され、しばしばエスカレートして虐待となる中、懲戒権は虐待する親たちに自身の行為を正当化する口実として使われてきた」。
 虐待の問題に詳しい磯谷(いそがえ)文明弁護士(42)によると、インターネットなどで懲戒権を知り「法律にあるじゃないか」と児童相談所の職員に迫る親もいるという。磯谷さんは「職員も民法に規定されている以上、どうしても対応が弱腰になってしまう」と話す。
 条文中の「懲戒場」も実在しない。民法という法体系の根幹に、なぜこうした規定が存在するのか。
 ≪家父長制で秩序維持≫
 東京大学の利谷(としたに)信義名誉教授(78)=民法・法社会学=によれば、懲戒権は明治3(1870)年から12年間だけ施行されたわが国初の刑法「新律綱領」にさかのぼるという。
 綱領は、子供が父母の「教令権」に従わなかった場合、「杖一百(じょういっぴゃく)」つまり木の棒による百たたきの刑を科した。利谷さんは「明治政府は家長や親といった家族秩序、師弟秩序により社会全体の秩序を維持しようとした」。民法がフランス法などを参考に作られたときも、この江戸時代以来の思想は受け継がれたという。
 敗戦により、家父長制度は解体されたが、懲戒権は残った。利谷さんは「戦後、人権尊重に立つ憲法の下で懲戒権を認め続けたことは正しかったのか。もっと議論する必要があった」と振り返る。
 法務省は昨年、有識者会議「児童虐待防止のための親権制度研究会」で懲戒権について初めて検討した。今年1月に公表された報告書は「懲戒権を削除すべきとの意見がある」としながら、「削除が社会的にどのように受け止められるかといった点に配慮しつつ、さらに検討が深められることが期待される」と玉虫色の表現にとどまった。削除により親が「しつけができなくなる」と誤解しかねないなどとされたためだった。
 研究会の委員を務めた磯谷さんは「削除しても、必要なしつけは820条の『監護教育権』に基づいて行うことができると解されている。明治以来の懲戒権がなくなることは、親権を子供の利益のためのものという本来、当たり前の姿へ変えていくための大きなメッセージとなる」と話す。
 ≪「親だけができる」≫
 虐待する親が「しつけのため」と口をそろえる背景を探る中で、われわれの社会に多様な考え方があることを紹介してきた。
 2児の母である東京都の派遣社員の女性(38)は「私も子供によかれと思ってしかるが、感情的になっては耳をふさがれるだけで響かない。根気よく同じことを身につくまで千回でも言い続けられるのは親だけです」とし、こう続けた。
 「しつけって、手芸の『しつけ糸』のようなものだと思う。きれいに縫えるラインを大まかに親がガイドする。縫うのは子供自身。多少曲がったり、よれたりするけれど、何となくできる。社会にはルールがあるからあまり外れすぎて他人の不快になるようなことはだめ。そういうことがしつけではないかと思う」

(4)「マムズ・ボーイフレンド」 ママの彼氏…虐待リスクに
23歳の独身男が1歳の男児と長い夜を過ごしていた。堺市で4月、キャバクラで働いていた21歳の母親の長男、岩本隆雅(りゅうが)ちゃんが母親の交際相手に虐待され死亡する事件があった。逮捕され傷害致死と傷害の罪で起訴された男は、調べに対しこう供述した。
 「最初はかわいがろうとしたが、テレビを見ていて泣きやまなかったり、食べものを吐いたりするのを見て、しつけのつもりで頭をたたくようになった。言うことを聞かないとき、いらっとして手を出した」
 男はキャバクラで「母親担当」のボーイだった。出勤を確認したり「仕事がんばれ」と励ましたりする中で、前夫と離婚したばかりだった隆雅ちゃんの母親との交際が始まったという。母親のマンションで同居を始め、自分は仕事を辞めた。虐待は母親が仕事に出ている夜間に起きた。
 しつけと称する虐待に、母親は「怒るときは私が怒る」と一度は抗議したというが、周囲に打ち明けることはなかった。男は調べにこうも供述したという。
 「隆雅には悪いことをした。他人の子だからやってしまったのかもしれない」

母性より「女性」
 「マムズ・ボーイフレンド(ママの交際相手)」
 米国では母子家庭へ同居する交際相手、内縁の夫をこう呼び、高い虐待リスクが指摘されているという。
 「子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク」理事長の山田不二子医師(50)は「母子家庭の女性は一度男性を失っており、わが子もかわいいが新しい男を失いたくないとの心理が働く。男も父親を無理に演じる。男が再婚して継父となれば住民基本台帳にも載るが、内縁関係は外から見えづらく、行政が把握するのは至難の業となる」。
 虐待死を検証する厚生労働省の専門委員会によると、平成21年3月までの2年3カ月間に死亡した145人のうち主な加害者が実父母の場合は115人と8割を占めた。交際相手と実母は15人で1割にすぎないが、しばしば重大な結果を招いているのが実情だ。
 東京都葛飾区で1歳の長女を虐待により死亡させた母親も、きっかけは一緒に起訴された男との同居だった。東京地裁の裁判長は判決で「共犯者に気に入られたい一心で、共犯者と理不尽な暴行を繰り返した」と指摘し、こう述べた。
 「被告は共犯者に嫌われたくないとの思いから、いわば『女性』を『母性』に上回らせ…」
 血のつながっていない子供を虐待するのは、動物的な本能なのだろうか。
 動物行動学研究家で作家の竹内久美子さん(54)によれば、動物にも「交際相手」による虐待がある。サルのハヌマンラングールやライオンではオスが群れを乗っ取った際、メスを一刻も早く発情させるため、先代のオスの乳飲み子をすべて殺してしまう「継子殺し」がよく知られている。
 竹内さんは「こうしたオスの行動は、動物が自分の遺伝子を残すために行動するという進化論の『利己的遺伝子』の考え方から説明できる。メスもそれを受け入れる」と説明する。
 だが、動物と人間には決定的な違いがある。
 竹内さんは「人間という動物は複雑な社会生活を営んでおり、世間の評判や報復も考慮している。そのためもあり、継父や交際相手はほとんどの場合、母親の子供を立派に育てている」とし、こう続けた。
 「動物は子供を虐待している意識もなければ防ごうともしない。子供を傷つけてしまうのも人間ならば、虐待を回避するため努力するのもまた人間なのです」

 
ジャパン・フラッグシップ・プロジェクト(JFP)は1日、ITを駆使することで児童虐待の根絶に寄与する「プロジェクト プリズム(仮称)」を発足した。あわせて児童虐待レポートサイト「プリズム」を開設した。

 児童虐待、ネグレクト(育児放棄)などの事件は、日々ニュースにて報道されているが、ケースによっては、通報の遅れ、対応の遅れなどが事態をより深刻な結果としているものがある。「プロジェクト プリズム」は、児童虐待問題の解消にIT(情報技術)が有効な手段であることを証明することを目的としたものだという。

 JFPでは、「地域のコミュミティが薄れる一方で個人情報の行きすぎた保護の結果、地域のさまざまな情報が何も共有・集約されなくなったことが児童虐待問題の根源」と指摘。社会全体に児童虐待を身近な問題として捉えてもらうため、誰もが簡単に通報・登録でき、その統計を確認することができるように、児童虐待レポートサイト「プリズム」を構築、運用を開始したとしている。さらに、このデータを行政等が活用し、優先順位付けして訪問を行うなど、各種対応の礎となることを願っているとのこと。

 レポートサイト「プリズム」では、虐待情報の提供と検索が可能。情報を提供すると、地図上にプロットされる仕組み。プリズムでは、情報提供者(レポーター)の個人情報は収集されない。また、虐待内容に関する個人が特定できるデータも収集されず、一定の精度の住所情報などの収集のみに留める。また、児童相談所などに同社が通報を行うこともないため、レポーターは必ず児童相談所などに通報してからプリズムに情報を登録するよう呼びかけている。

http://news.livedoor.com/article/detail/4981627/
トレンダーズが、20〜30代のビジネスパーソンを対象に「仕事中の休憩に関する調査」を実施。休憩を取らないと「仕事の効率が4割ダウン」するなどの回答があった。

 同調査では、まず仕事時間中の休憩の取り方や実態について聞いている。「仕事中に何回休憩を取るか?」と聞いたところ、最も多かったのは「1回」で32%。次いで「2回」(21%)、「3回」(20%)の順となった。一方で「休憩は取らない」と答えた人はわずか10%で、9割の人が「仕事中に必ず休憩を取っている」、また59%と6割近い人が「1日2回以上休憩を取っている」という実態が明らかになった。

 続いて、休憩時間の過ごし方について聞いた。「休憩時間を取る場所」として最も多かったのは、「会社の休憩所」で46%。続いて「自分のデスク」(38%)、「会社のトイレ」(21%)、「会社の喫煙所」(15%)の順となり、休憩所など「デスクから離れた場所」で休憩を取る人が多い、という結果となった。

 また「休憩時間は何をして過ごすか?」という質問をしたところ、圧倒的に多かったのは「飲み物を飲む」(73%)。そこでどんな飲み物を飲んでいるかを聞いたところ、「コーヒー」(64%)、「お茶」(49%)、「ジュース」(34%)、「ミネラルウォーター」(30%)、「紅茶」(28%)、「スポーツ飲料」(19%)の順となった。

 「適度な休憩は、仕事の効率を上げるために必要だと思うか?」と聞いたところ、実に99%の人が「思う」と回答。そこで「休憩を取らないと、仕事の効率は何%ダウンするか?」と聞くと、その平均は39%だった。さらに「仕事がデキる人は休憩を取るのが上手だと思うか?」と聞いたところ、80%の人が「思う」と回答。その理由としては「仕事に集中しメリハリがあるから(27歳・男性)」「効率よく仕事をするために、リフレッシュする方法を知っていると思うから(36歳・女性)」「周りの優秀な人間は、そこそこ休憩しているから。(29歳・男性)」といったものがあがった。
 
 また「休憩に求めるものは何ですか?」という質問(複数回答)に対しては、「気分転換」(87%)に次いで多かったのが「リラックス」(75%)で、「疲労回復」(64%)を上回る結果となった。

 効果的な休憩の取り方について、TVや雑誌などで活躍している精神科医の香山リカ氏は、次のように述べている。「休憩の時間は『個人』に戻ることが必要。出来れば場所も離れて、自分1人の時間・空間を作り、仕事と完全に切り替えることがポイント。休憩中もメールをチェックするなど、仕事と連続性があると、良質な休憩になりません」。

 さらに良質な休憩のために、「飲み物などの嗜好品」を薦めており、特に「脳が疲労すると糖分を欲するので、甘いものを補給すると良い」という。疲労回復のための効果的な飲み物について香山氏は、「リラックスしたい際には紅茶が適しており、紅茶に含まれる『テアニン』という成分にはリラックス効果があると言われています。また、一気にがぶがぶ飲むのでなく、濃い目にいれた紅茶をゆっくり飲むことで心理的な効果を高めることが期待できます」とコメントしている。
 

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