屠られ日記!

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ハイドラの告白

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絶望的な恋をしているのかもしれない。そのことにとっくに気づいてたけど、
気づかないふりをしていたのかもしれない。私がやってること、全部、無駄な足掻きなのかも
しれない――それでも私は、あなたが欲しい。美大生の春川は、気鋭のアーティスト・布施正道を追って、
寂れた海辺の町を訪れた。 しかし、そこにいたのは同じ美大に通う“噂の”由良だった。
彼もまた布施正道に会いに来たというが……。

●不器用な、けれど繊細なぼくらの物語

「カナちゃんを殺して、首を落として、その首をアーちゃんに抱かせてやるって思ってたの」
「シュールだな」
「だってそうでもしなきゃ、アーちゃん、私のことなんか見てくれないじゃん」
「かもね」 
「うう。せめて否定してよ。ううう」

美大生の春川はある理由から芸術家の布施正道の行方を求め寂れた田舎町まで足を運んでいた。そこで
同じ美大に通う由良と出会い、彼もまた同じ理由で布施正道を追ってきたことから共に行動をするのだが……。

電撃文庫から刊行された『プシュケの涙』と同じ世界観で登場キャラクターも共有する部分がありました。
布施正道という一人の追い求めていた主人公たちが、布施正道を名乗る偽者の正体を暴いていくことで物語の
真相が紐解かれていく物語と、ある売れっ子モデル『A』の恋物語を描いた2つのエピソードで構成されています。

――短評――

不器用な若者たちの切ない物語なとこは同じだけど、前作は救無力感が漂う“終わってしまった”物語に対し
て今回の2つのエピソードからはどこか登場人物たちに前向きさを感じられて読後感はスッキリしたものがある。

ただ必ずしもそれが良いということもなく、物語に強烈に引き込まれるものがなかったしほとんど
春川は空気だったり、2つの物語には直接の関係性もなく描かれてるのでちょっと物足りなさは残りました。

後半の『A』の恋物語は『プシュケの涙』を読んでれば、彼女の想いがいつまでたっても一方通行などうしょも
ないものだと分かるだけに切なさ2割増し。それでも人が恋をすることが理屈じゃないと思わせる『A』の静かなる
叫びが胸に響きます。いつか振り向いてくれるかも――そう思えるだけで人間って強く生きれるものなのですね。

来月刊行の『セイジャの式日』で、彼らの物語にどんな答えが待っているのか、楽しみに待ちます。

【評価:★★★★★★★☆☆☆】

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