屠られ日記!

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"自分の名前が言えない"大島志乃。そんな彼女にも、高校に入って初めての        友達が出来た。ぎこちなさ100%コミュニケーションが始まるーー。いつも後から                    遅れて浮かぶ、ぴったりな言葉。さて、青春は不器用なヤツにも光り輝く……のか?

志乃ちゃんは自分の名前が言えない
(著) 押見修造    (太田出版)  

言葉に出せない。出したくても、出来ないんです…!

自分の名前をうまく言えない(発音できない)少女・大島志乃は、高校の入学式での自己紹介で緊張と
焦りから自分の名前を言うことが出来なかった。周りから馬鹿にされるが、そんな彼女にも友達ができて……。

自分の名前を言うことができない吃音症の少女・大島志乃を主人公にした心に響く“痛い”青春物語、
『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』です。やはりこの人が描く青春漫画は一味違います。著者自身の
経験談で描かれたという本作ですが、言葉を発せられないツラさ、苦しさ、もどかしさが伝わりまくりでした。

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吃音症は所謂『どもり』と呼ばれる言語障害なのですが、著者があとがきで書いていますが症状のタイプは
『連発型』と『難発型』があるそうで、志乃の場合は母音から始まる言葉が言えず『お、おおおおおおお…』
となってしまう連発型。そして当事者の吃音症に対する認識や考え方すらもそれぞれ異なるみたいで一概には

ひとくくりで纏められない疾病のようです。そんな多感な学生時代においては、残念ながらどもってしまうこと
で嘲笑やいじめの対象になってしまうことも多いようで。うまく名前を言えない、言葉を発せられないことから
くる他人との壁、コミュニケーションの取り方の難しさをリアルに描いていて何度も心にグサっと来ましたよ…。

その志乃にできる友達・加代との不器用なコミュニケーションで紡がれる友情もこの作品のポイント。

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Wikiでちょっと見ただけでも吃音による症状と、それに伴って起こる精神的な疲労は甚大であることが
分かりますが作中でも志乃と加代が友達関係になったからといって、何事もなく二人の友情が続いていくわけ
ではありません。そこには人一倍ナイーブな少女の、どこまでも“普通ではない人”の葛藤がありました。

特に終盤、友人らと相容れない態度を見せる志乃には理解できないところもあり…。そこは非吃音の
人間が決して分かることができない気持ちがあるんでしょうから、分かることもできなくて当然だと思うわけで。

ともあれ最終話での志乃の“本音の心の叫び” には鳥肌立って何か感じ入るものがありました!

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吃音症の著名人として私が思い出すのはスキャットマン・ジョン。吃音を逆手に取った独特の歌唱法で
日本でも一世を風靡して大ヒットしました。彼が吃音症の人たちに勇気を与えたように、本作も吃音への
認知を広めて、理解されるための一手になればいいんじゃないかな、と思います。まぁ著者のあとがきでは

『吃音漫画』にしたくなかったそうで、そういう向きではなく誰にでもあてはまる物語を目指していたそう
なので、あまり意識しなくてもいいのかもしれませんが。とにかく、私はこの作品を読んで感じるものがあり
ましたし、素直に『読めて良かった!』と思います。なので、多くの人に読んでほしい気持ちは変わりません。

周りがどう思うと。思われようと自分が自分であることを受け入れる。そこは吃音者、
非吃音者とも誰でにも当てはまる内容であると思いましたし。気になった方は是非チェックしてほしいです。

【評価:★★★★】

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