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書庫山歩記

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小朝日岳の山頂で小休止している間にも以東岳に雲がかかり始めているのが確認できた。今日は曇りではあるが雨は降らないような予報ではあったが山の天気はわからない。少しペースを上げた方がいいだろうか?






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雲に覆われつつある以東岳






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万が一の雨に備えて急ぎ下ろう





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どんどん下る





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下り一方というわけでもなく…







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池塘を横目に小高い丘に登ると古寺山山頂に到着





古寺山の狭い山頂では数人の登山者が憩っていた。ここから先は樹林帯になってしまうので、朝日連峰の絶景もここで見納めだ。いつかまた来る日のため、しっかり目に焼き付けておこう。

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古寺山から先は樹林帯になる
滑りやすい足元に注意しながら下る






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メタボなおっさんには酷な狭窄部
なんとか通れたぜ…







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要所要所に水場があり助かる
ここの水場は今までで一番水量豊富
ただしホースで引き水しているので真夏はぬるいことがあるとか







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行く手に山が立ちはだかる








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その手前にハナヌキ峰分岐
さっき見えたのはハナヌキ峰か



ハナヌキ峰分岐を過ぎると少しばかり登山道が寂れた風情になった。藪っぽいわけでもなく、しっかりした道ではあるのだが道床が微妙に柔らかい。やはりメインのルートは古寺鉱泉への道で、こちらは脇街道なのだ。登山道脇の朽木には大量の可食キノコが誰にも採られることなくこの世の春…いや、秋を謳歌していた。






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木の根道をゆるゆると登る







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10分くらいでピークに到達するが、道標・山名票など特になし







ハナヌキ峰まで来れば、あとは根子川に向かって下って行けばいいだけだ。しかし、道が平坦でちっとも高度が下がらない。嫌な感じだ。どこかで帳尻合わせの急斜面が現れるのが確実な情勢だ。そしてその場面は確実に現れるのだった。






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なかなか下らぬ下り道







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ようやく下りに転じたが滑りやすい土道の急下降







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スリップを警戒しながら1時間半下降






長い長い下りを根子川河畔まで下ってきたころには、腿はプルプル、膝はガクガク。
登るのも下るのも大変な道だ。しかし、ここまでくればあとは平たんな道を小屋まで戻ればいいはず。沢沿いの道とはいえ、かなり手前まで林道が迎えに来ているはずなので、それほど苦労なく登山口まで戻れることだろう。


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長い下りは川にぶつかりようやく底を打った







…という楽勝モードだったはずなんだが、すごいのが出てきた。深く切れ落ちた沢によって登山道がぶった切られている。草が付き、木が生えているところから見ると、昨日今日こうなったわけではなさそうだが、脆い土の斜面はいかにも不安定そうだ。
そしてインパクト大なのは、宙に浮いたような梯子である。

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遠目に見たときは設置されていた梯子が落ちてぶらさがっているのかと思った。そんなものに身をゆだねるわけにはいかないので、あそこを登れなければ万事休すである。「ここまで来て通行不能か?」と恐ろしいことを想像してしまった。なにせハナヌキ峰分岐から先では、誰ともすれ違っていないのであり得ない話ではない。

とりあえず様子を見ようということで、身の軽いツートンが斥候として谷底に降り梯子を確認した。遠目にはぶら下がっているかのように見えた梯子も、よく見ればしっかり固定されているようだ。とりあえず通行不能ではないらしい。






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泥の斜面を下るのもやっかいだったが…







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この梯子に身をゆだねるのもなかなか勇気が要る






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ここを徒手空拳で登るような事態にならなくて良かった








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今度こそ平穏な道になってくれよ






崩壊地を過ぎると、道の状態は改善の方向へと向かった。一度車道として整備された跡がうかがえる。しかし、ところどころで斜面から土砂が流入しており道路としてはすでに寸断されている状態だ。車両が通わなくなって自然に還りつつあるが道床は固くフラットだ。

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何度か土砂が流れた跡を越えると地面と一体化したような橋の上に出た。橋の袂から土砂が流入し、路面がすっかり土砂で覆われているのである。耐荷重とか大丈夫なんだろうか? そのうち落橋するんじゃなかろうか…。この橋が落ちてしまうと日暮沢周回ルートの存続が危ぶまれるのだが。

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水がきれいな根子川の流れ



橋を越えると間もなく「林道終点」に到着となる。かつてはここまで車で入ることができたようだが、日暮沢小屋手前の路肩欠損によってそれも不可能となった。それ以前はもっと奥、もしかしたら登山道が川沿いまで下ってくるあたりまで車で行けたのかもしれない。なんだか自然の力によって文明が押し戻されていく過程を見ているようだ。今後、日本のあちこちでこういった風景を目にするようになるのかもしれないな。






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林道終点






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日暮沢小屋まで戻ってきた
生還!






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あとは林道を車を停めた場所まで歩いて全行程終了だ





思いがけず行く機会に恵まれた今回の大朝日岳遠征。予想通り素晴らしいものとなった。特に一日目の絶好の晴天には感動した。なにせ7月以来、まともに晴れた参考となったのは久々のことだったから。

奥深い山域なのでアプローチも入山も大変だったが、その後に待ち受けていたスケールの大きい稜線歩きは感動ものだった。飯豊などに並び、北アルプスに通いなれた玄人が訪れたがるわけがわかった気がする。

ご一緒していただいたけむけむさんとフーミンさんにも感謝。
またどこか行きましょう。

おしまい




おっと、そうそう、帰りに山バッチを買おうと思ったら、最寄りの温泉施設にはなぜか月山の山バッチしか置いておらず買えなかったのである。避難小屋でも売っていないので日暮沢から大朝日に登った場合、下山後に古寺鉱泉などに回らないと買えないようだ。山バッチ派の方々、ご参考までに。

買えなかったってことは、もう一回行かなきゃってことだよね…。こんな形で山から「また来なさい」って言われるのは珍しいパターンだ。

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