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1979年の作品で、ヒット曲は一曲も入っていない。
デビュー曲「二重唱デュエット」(オリコン19位)と大ヒット曲「ロマンス」(オリコン1位)が1975年、聖母たちのララバイ(オリコン1位)が1982年であることから、過渡期のアルバムかなと勘違いしそうだが、決してそうではない。
1978年には「シンデレラ・ハネムーン」(オリコン13位)、1979年には「万華鏡」(オリコン10位)というヒット曲があることからすると、彼女がいわゆるアイドル的な活動ではなく、アルバムにはシングルヒットを収録しなくてもいいという、デビューからわずか4年にして、すでに実力派歌手としての活動をしていたことがわかる。
但し、本盤からシングルカットしていないのか、したけれどヒットしなかったのかは不明。(ご存知の方は教えてください)
A−1のタイトル曲は、詞:阿木耀子/曲:筒美京平。この曲が良いのだ。(これがシングルカットされたかも) B−5が、詞・曲:中山大三郎。
その他は、「シェルブールの雨傘」「黒いオルフェ」「禁じられた遊び」などのスタンダード・ナンバーやポール・マッカートニーの「マイ・ラブ」のカバーなどで占められていて、アルバム全体としてはヨーロッパ風・シャンソン風に統一されている。
本盤の編曲は全て萩田光雄。同時期の彼の作品としては久保田早紀の「異邦人」が有名だが、本盤での編曲にはあのような派手さはなく、むしろ最小限のストリングス程度にとどめている。そのセンスが素晴らしい。
それから、もう1人のキーパーソンは羽田健太郎。彼の奏でるピアノの音色やメロディが、本盤全体を支配しているといっても過言ではない。
そして、もちろん岩崎宏美の歌唱力。ただのアイドル歌手ではなく、その後も息の長い活動を続けているのがよくわかる。
こういった作品を駄盤の山の中に埋もらせてはいけないのだ。
本日の中古相場・・・レコード:300円
追記:redstring777さんによると、タイトル曲はシングルカットされておらず、しかも、タイトル曲はCDではボックスでしか聴けないとのこと。その後、調べたところ、アルバム「恋人たち」はCD化の際「白い恋人たち」と改題され、タイトル曲およびB−5が削除され、その他の曲+追加曲=全てカバー曲のみで構成されている。
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