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「それが昨日の夜に立ったスレッド」 「・・・『ウルトラ戦士の死を悼むスレ』・・・ ・・・・・・ ・・・な・・・ あの人が死んだのを悼むどころか楽しんでいるだけじゃないのさ!」 「そ、でね、ソコで書いている死体処理業者ってヤツらが、 具体的に…とか言って手脚を食いちぎられたとか、目玉をえぐられたとか、 もう書きたい放題。そこに尾ひれが付いてドンドン書き込みが増えて・・・ ついにはゾンビにまでされて・・・気分が悪く成ること必至。」 『・・・だからキライ…』 「あたしも莉嘉も、この掲示板の性格は知っているからさ、 お互いに愚痴を言い合ってその日は治まった。 けど、問題なのは今日。 莉嘉の同級生の男の子が、自分の父親が科学特捜隊からの依頼で実際に現場で処理作業をしたんだ・・・って得意気に話していたんだよ。」 「か…科特隊から!?」 その子がこれまた得意げにクラスで話していたっていうの。」 「!・・・ウソ・・・」 「そ、嘘だって莉嘉が否定したら、 オレの父親を嘘つき呼ばわりするのかって、 それでも否定するなら死んでいない根拠を見せろとか言い出したから、 莉嘉はその子にビンタを一発お見舞いしてそのまま学校を飛び出してきたんだって。 あの人が、ほんとにそんな風に怪獣にやられて死んだなんて、 それを・・・否が応でも、それを認めなくちゃならないなんて・・・ もう、私も他のみんなも、莉嘉に掛ける言葉が無くなっちゃって・・・。」 『キャップ・・・酷いよ…こんなの負傷なんて程度じゃないでしょ・・・ こんな・・・こんな状態で、私・・・晒し者にされて・・・ これじゃ私、本当にゾンビじゃないのさ!』 「莉嘉だってさ…端から見たら、 あの人に助けられた事を自慢してはしゃいでいるようにしか見えないけどね。 でもね、あの子とってはさ、やっぱ特別な存在なんだよね。」 「特別・・・?」 「ん?だってそうでしょ? 誰が何て言ったって、あの人は、莉嘉の命の恩人なんだからさ。」 もちろん莉嘉だけじゃない。 あの人のお陰で大勢の人が救われた。 あたしみたいに、大切な人が救われた事で、心が救われた人だって大勢居る。 それなのに・・・あたし達みんなを救ってくれた人が…死んだってのに、 どうやったらそんな酷いことが言えるのかな! その子の父親だろうと誰だろうと、目の前に居たら! ぶん殴ってやるんだから!!」 『美嘉さん・・・ 私が負けたことを、莉嘉や美嘉さんがそんな風に思っているなんて…』 「美嘉さん・・・ ごめん・・・」 「?なんで、凛が謝るのさ」 「あ・・・いや・・・その・・・ こんな時にかけられる言葉が、私も見つからなくて・・・」 「え?」 「こんな話、カッコ悪くて他の誰にも言えないよ。 凛ってさ、あたしより・・・ ううん、 アイドルとは別の世界で、あたしなんか全く比べ物にならない、 もの凄い修羅場を潜ってきた感じがする。 ・・・だから、凛ならきっと受け止めてくれる。そんな気がしたの。」 「わ・・・私は・・・」 「フッ ・・・って感じがするってだぁけ。それ、凛のオーラだよきっと。 ありがとうね、凛。ちょっとだけ、気持ちが楽に成ったよ。」 ・・・うん・・・」 「莉嘉・・・」 でも、私が・・・なんて言えないし・・・ あの姿に成ったって・・・』 そんなウルトラ戦士が死んでいない根拠なんて 杏達で考えられる訳が無いじゃん。」 「杏・・・」 「ウルトラ戦士って言うのはさぁ〜。 杏達の理解や常識を越えたすんごい奇跡の超能力を持っているからウルトラ戦士って言うんじゃん。 奇跡が起こせるんだから根拠なんか通用しないってーの。」 「実際に見たって言う人が何人も居るんだから、 怪獣に負けて、死んでしまう程の酷い怪我をしたのは本当なんだろうね。」 「!」 「しぶりん!」 「でも、死んだって言う根拠も無いんでしょ?」 「全然動かなくて息もしていなかったって・・・」 「医者が言ったとしても、そんな判断じゃアテに成らないよ。 そんなの、人間の私たちの目から見たら死んだ様にしか見えなかっただけで、 あの人にとっては、エネルギーを使い果たして動けなかったってだけなんじゃないのかな?」 「!!」 「あの人達ってさ、地球ではエネルギーが急激に消耗するから、短い時間しか戦えない。 だからピンチに陥ることが何度も有ったって聞いた事が有る。 その度に、地球人の協力で乗り切ってきたって。 今、杏が言ったでしょ? あの人たちは私たちの常識では考えられないような奇跡の力を持っているって。 それなら、どんなに酷い怪我していたとしても、 科特隊の支援でエネルギーを補給して、 その力で元通りに治しているんじゃないかな。」 「・・・そうかな・・・」 「・・・あのさあ… 莉嘉はあの人の奇跡を目の前で見ているのに、そう思えないのかな? 「・・・え?」 「だって、みんなを助けたいって思いで地球にやってきたのに、こんな負け方をして、 絶対に悔しい思いをしているはず。 でもそれ以上に、自分が負けたことで、莉嘉に辛い思いをさせてしまったことを、 もっと悔しがっていると思うよ。」 「莉嘉のことなんてわかるのかな?」 「わかるよ。だからあの時、あの人は莉嘉を助けてくれたんじゃないのかな?」 「!」 そんな奇跡を身を持って体験した莉嘉が、それを信じてあげなきゃ。」 「私たちがファンの応援で頑張れるように、 あの人だって莉嘉やみんなの応援が有ったらもっと頑張れると思う。 今度こそ、絶対に怪獣に負けたりしないと思う。」 莉嘉たちが応援すれば・・・ ウルトラ戦士は…ま・・・負けないよね!」 「うん」 「!?莉嘉!!」 「緊張の糸が一気に切れちゃったのね。 この子、一昨日、あの人が怪獣に殺される夢を見ちゃって、それから寝ていないの。 同じ夢を見るのが怖いから寝たくないって。 そして昨日はあの書き込み。 このままじゃ莉嘉、どうにか成っちゃうところだった。 ありがとう、凛。」 「…うん…」 「莉嘉ちゃんニコニコしながら寝ているよ。」 「楽しい夢を見ているんだよ。」 「リン、スゴイデース。まるでウルトラ戦士が励ましているようデシタ。」 「ええっ!?そ…そうかな・・・」 「それにしても、さっきまでのむくれ顔から一転、莉嘉ちーのニヤニヤが止まりませんなぁ〜。」 「どんな夢なんだろうね。」 「もしかしたらウルトラ戦士さんと空を飛んでいる夢かもしれませんね。」 「うん・・・だといいね。」 おしまい
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「古代怪獣ツインテール来襲」
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〜蒼き惑星(ほし)の光の戦姫〜 第2話
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「アイツらの尻尾が脚に・・・・・・そのあとの記憶が無いんだけど。」 「その攻撃で気を失ったんだと思います。」 「あのさ!簡単に言うけど、相手は私を捕らえて食べようとしている怪獣なんだから、 気を失って無事なワケ無いでしょ?」 「大事に至る寸前に私たちが駆け付けられたもので。 確かに貴女の体は負傷しましたが、驚異的な治癒力で、その様に回復しました。」 「回復って・・・全然記憶が無いよ。 それに、この姿にどうやって戻れたのか分からないし。」 「申し訳ありません。 第二警戒レベルが解除されましたので、これから防衛会議に行かなければ成りません。 詳しいお話はまた後日に・・・。」 「会議?反省会でもやるの?」 「そんなところです。まだ、ツインテールの脅威が去ったわけではありません。 各部隊と情報を共有して、何としても、地球人の力で解決しなければ成りません。」 「・・・・・・」 「・・・私は、会議に出る必要は無いの?」 「はい、貴女は、もう普段の生活に戻って下さい。」 「・・・・・・ふぅん・・・・・・ 「!・・・いえ・・・そう言う訳ではありませんが・・・ただ・・・。」 「いいよ、分かった。 …じゃあね。」 「・・・お疲れ様でした。」 ・・・・・・ 『地球人の力で解決しなければ成りません。』 ・・・・・・ ・・・そうだよね。 キャップが止めているのに勝手に戦いに出て 怪獣に負けて・・・ 助けられてばかりで・・・ ・・・あの人達の様には行くワケ無いとは思っていたけど・・・ ・・・・・・ …私に封印された力…こんな程度だったなんて… 「凛ちゃん!」 「うおお〜しぶりん〜!! 「ち・・・ちょっと未央! ・・・もう・・・ 無事も何も、通信制限で連絡出来ないだけだって プロデューサーから聞いているでしょ?」 「いやあ・・・それでもやっぱさあ、生しぶりんを肉眼で拝まないと・・・ ・・・ね。」 「ハイ!」 うん・・・ そうだね。」 『こんな力じゃ、みんなを守る事も出来ない…。』 「私もみんなの顔を見られて・・・? ・・・莉嘉・・・どうかしたの?」 「あ〜・・・ やっぱしぶりんは知らないよねぇ〜・・・」 「凛ちゃん・・・ ウルトラ戦士さんが・・・ ・・・その・・・ ・・・死んだって・・・うわ・・・」 「死んでなんかいないもん!!」 「わわ!ごめんなさいごめんなさい!」 「!?どういう事?」 ソースはしぶりんの嫌いなゴシップのメッカ、都市伝説製造工場、 にゅうすちゃんねるの掲示板だから信憑性はゼロ。 ゼロなんだから気にしなくて全然オッケー。 オッケー・・・なんだけど・・・ まあ・・・その・・・」 「未央・・・あたしが話すよ。」 つづく
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「か…数が増えてる!」 ・・・寄って集って・・・本気で私を…食べる気なの?」 『受信器官を超音波振動で撹乱させれば隙が・・・』 「うあッ!!ああああーッ!!!」 「!しまっ・・・手が・・・」 「ぐっぐうううう・・・ふぅぅぅ・・・」 ・・・・・・・・・ 「うわあっ!!」 「ハァッ ハアッ ハアッ ハァッ・・・」 ・・・なんで? 私・・・どうやって・・・」 シブリンさん
お疲れ様でした。 お身体の具合はいかがでしょうか。 連絡はトガワさんにお願いします。 内線番号は・・・ 「くっ・・・・・・ううっ・・・」 ・・・カッコ悪い・・・・・・」 つづく
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・・・すっかり日が暮れちゃった・・・ あれぇ…視線も焦点も動かない・・・。 エネルギーを完全に使い果たすと全く動けなくなるんだ。 元に戻るにもエネルギーが必要みたいだし。 ・・・こんな風に、思考出来る程度に脳が辛うじて機能しているのかな。 ・・・・・・ 静かだなぁ・・・。 アイツらが騒いでいないってことは、キャップ達がやっつけたのかな。 誰かぁ・・・・・・って、声が出てるわけ無いよね。 エネルギーの補給って、どうやるんだろう・・・ ・・・・・・ ・・・・・・退屈・・・ 「? ・・・・・・ 『こちら第2偵察班。』 『ウルトラ戦士の活動停止から1時間が経過。』 『全身にツインテールの尻尾による穿孔攻撃を受け、おびただしい数の穴が開いています。』 『頭部1、腹部2・・・』 『まるで…生け贄儀式のような光景です。』 「偵察は事実だけを報告しろ。 ウルトラ戦士の生死確認は?動きは無いのか?」 『この距離では生死の断定は出来ませんが 「分かった。 ・・・・・・ この前の様な、奇跡の大逆転を見せてくれるものと少しは期待していたんだが・・・残念だ。 当初の作戦通り、スパイナー3でツインテールどもを殲滅する。」 「で・・・ですが長官、今一度考え直してください。」 「私とて、大都市を一瞬にして焦土としてしまう破壊兵器の使用は本意ではない。 しかし、あれだけの数の怪獣が現れた今の我々には、他に有効な戦力が無い。」 「しかし!攻撃の際に散らばって逃げられてしまう可能性が有ります。」 『こちら第2偵察!』 「どうした!何が…」 『う・・・うわ・・・ほ・・・』 ツインテールが、ウルトラ戦士を捕食し始めました!』 「なんだと!?」 『ツインテール、また現れました。これで15匹です。』 今ならツインテールをまとめて葬ることができる。 スパイナー3の発射準備!」 「待ってください!彼女を道連れにつもりですか?」 「ウルトラ戦士は自ら囮に成ってツインテールを一ヶ所に集めたんだ。 我々はその意志に応えるべきであろう。」 「しかし、彼女の生死確認がまだ!」 「生きているのであれば、消滅するなり何らかの動きがあるはずだ。 ツインテールどもが1時間の間じっとしていたのは、ウルトラ戦士の生死確認をしていたからだ。 捕食に気を取られている今が絶好のチャンスだ。」 「しかし!!」 「失礼します!」 「なんだ!武装の間に合っていない科特隊は本作戦には組み込んではいないぞ。」 「承知しております。 今朝お送りした、昨日の多摩ニュータウンで発生した、 排水施設周辺の悪臭騒ぎの報告書は御確認いただけたか確認をしたく・・・」 「そんな公共施設の事故報告など見ている余裕などある訳が無いだろう! 本作戦に加えられていないからと言って公共事業に首を突っ込んでいる場合ではないぞ!」 「では、口頭にて簡単に結果の報告だけをさせていただきますので、そのままお聞きください。」 「・・・好きにしたまえ。」 「悪臭の原因は、耐震カーボン素材で補強された排水管に、 全長5メートルのツインテールの死骸が詰まっていた為でした。」 「!?」 「報告は以上です。 それでは失礼致します。」 「・・・ ま・・・待て!」 「先週からの事故調査をしていて偶然分かっただけです。 ここだけの話ですが、96.57%の確率で、ツインテールはほぼ全て、海洋に出ていると思われます。」 「!しかし、残りの確率の方が気になりますよ。」 「現在都内に潜伏しているとすれば、それらは既に成体・・・全長40メートルのサイズに成っているか、 発見された様な衰弱して死骸と化していると思われます。」 「地底に潜伏している可能性は?」 「餌を求めて彼女の周りに集まっています。」 「では、あれで全てならば・・・」 「いえ、海洋に潜んでいる数が定かでは有りませんので、あの場に居る数を殲滅した場合、その報復攻撃が避けられません。」 「では、何か策は有るのですか。」 「今はまず、彼女を救い出すことが先決です。彼女の戦力を無くして、今の我々では侵略者どころかツインテールの脅威からすら脱することが出来ません。」 「いや・・・しかし、彼女はもう・・・。」 「彼女はウルトラ戦士です。」 「!」 「我々の常識では計り知れない能力、奇跡の力を持つ戦士。 ・・・私は、それを信じています。」 「タケウチキャップ・・・・・・ まだ1週間足らずなのに、彼女に固い信頼を持っておられますね。 それに引き換え、上層部は彼女を噛ませ犬程度にしか思っていない伏しが有ります。」 「・・・すいません・・・。宇宙警備隊隊長の受け売りです。」 「・・・・・・そこは正直にネタをばらすところでは・・・」 「では作戦開始します。1号車の赤外線コントロール、問題有りませんか?」 「問題有りませんが、作戦には半信半疑です。」 「彼らに太古から刻み付けられている、天敵を警戒する本能を信じるしか有りません。 3、2、1、 発信!」 「す・・・凄い・・・一目散に海の方角に逃げて行きましたね。」 「とりあえずこの発信音波で、ツインテールの上陸だけは阻止できるはずです。」 「もっと早く分かっていたら、これを彼女に使って頂きたかったのですが・・・。」 「貴女の活躍のお陰で、多くの人の命が救われ、被害も最小限に止められました。 ・・・そして、ツインテールの能力や習性、不明な部分がいくつか解明されて、対策も見出せそうです。 しかし、それには貴女の協力無くしては成し得ません。」 「・・・シブリンさん・・・」 「我々の常識では計り知れない能力、奇跡の力を持つ戦士。 ・・・私は・・・ 私は、それを信じています。」 つづく
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うあっ!このガスは!? う…うぁぁ… あ・・あれ?効果が弱い? 私の体に耐性が・・・出来た? 「!?」 「あっ・・・ああああーっ!!」 「ぐうううう〜ッ」 ア・・・アイツも目障りでうっとうしい・・・ ヤダ・・・ウ・・・ウソでしょ・・・ 「再生するなんて聞いてないよ!!」 ムダに足掻いているだけじゃない!!」 尻尾の突きだって・・・あの早さなら簡単に止めを刺せるのに・・・ 「!!」 「こっちは必死なんだからねッ!!」 脚一本だって!確実に当てて行けば・・・ 「え?」 「ああっ!!」 「!!」 つづく
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