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■■ 週刊 社会の基礎知識
■ <第158号>
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無利子の金融機関 ■ イスラム銀行 ■
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みなさん、こんにちは。
もう少しで冬のオリンピックも始まります。
ボブスレーの選手もいろいろありましたが出場が決まってよかったですね。
せっかくですから、いい成績を残してメダルをとってもらいたいものです。
さて、今週のテーマは「イスラム銀行」です。
イスラム銀行とは、リバー(利子)を禁じたコーラン(イスラム教の経典)に
基づいて利子を取らない金融商品を提供する銀行のことを言います。
というのも、イスラム銀行では元利保証のリスク負担のない「融資」をしません。
貸した側が元利を保証される一方で、借りた側だけがすべてのリスクを負うことは
イスラム的公正の観念に反するからです。
では、どうやってイスラム銀行は利益を上げているかというと、
基本的には「投資」という概念で、出資した先の事業者と共同で事業を行い、
利益をあげればその利益を一定の利率で還元してもらうのです。
当然、事業がうまくいかなければ、共同事業者としての責任がありますので、
その損失はイスラム銀行も負うことになります。
これには、イスラム的なお金に対する考えがあります。
出資したお金が自分たちの意図しない、つまりコーランの教えに背くような
不本意な使い方をされることを嫌っているからです。
極端な例で言うと、イスラム銀行では養豚場にお金は出しません。
コーランの教えでは、豚を食べてはいけないからです。
ただ単に融資をした場合では、イスラム的に不本意なところにお金が使われたり、
お金が出回ったりする可能性があります。
そこで、投資という形で共同事業者となりそれを防いでいるわけです。
もっと言うと、事業に必要な店舗や設備などはイスラム銀行が用意し、
事業者はそれを借りて事業をします。
つまり貸すのはあくまで「モノ」であり、
「お金」を直接貸したりはしないようにしています。
モノであれば用途以外の不本意なことに使われることもありませんし、
第三者の手に簡単に渡ることもありません。
いずれにせよ、利益拡大のために融資先の状況を考えずに融資し続けた
バブル期の日本の金融期間とは対極的な考え方で、
銀行は融資先に責任を負うというのが基本的な考え方です。
今後、日本もバブル経済を生み出した反省を生かして、
こういったイスラム銀行的な発想による金融の政策も
必要になってくるのではないでしょうか。
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