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構造計算判定制度 主事との住み分け重要 1件に正副2人の判定員20060907建設通信
国土交通省が導入を決めた「構造計算適合性判定制度」は、日本建築防災協会が事務局を務める委員会で検討が進められ、判定の内容や方法、判定員の報酬、責任などが固まりつつある。現時点では、判定案件ごとに正副2人の判定員が担当し、構造設計者(申込者)との主張が食い違った際には適合性判定機関が設置する委員会(10数人で構成)が結論を出す。建築主事と判定員の審査内容の住み分けも重要テーマで、主事側が法令条文、図面と計算書との整合性、判定員側が計算のモデル化の妥当性などを受け持つ。
耐震強度偽装問題を受けて、改正建築基準法が2007年6月から施行される。この中で、一定規模以上の建物を対象に構造計算適合性判定制度を導入することになった。建築確認審査後、構造について第三者機関の判定を仰ぐ制度だ。現在、判定制度の内容や方法などについて、建防協を事務局とする委員会で検討が進んでいる。
現在のところ、▽正副2人の判定員がつく▽書類が不備な場合は却下し再申請させる▽主張が異なる場合は学識経験者を交えた10数人の判定員による委員会で結論を出すこと――などが固まってきている。
建築主事と判定員との役割については、主事側の法令との照合、判定員側の計算モデル化の妥当性などを検討している。
さらに判定内容は告示で明快にすべきだという意見もあり、一般的な建築には構造計算の原則にかかわる告示、技術的助言が出される見通しだ。
判定員の報酬は、行政側が従来からの委員謝金(最高額で1時間1万円)を考えている模様だ。
判定員の担い手として日本建築構造技術者協会(JSCA)の任意資格「建築構造士」が挙がっていることから、JSCAでは単なる人件費だけでなく、事務所経費なども含めた1日10−15万円を求めているという。
判定員の責任の議論はこれからだが、判定責任は判定機関か同機関を認証する知事の責任との見方が強い。判定員個人は、判定員の失効程度の見込み。
判定員確保に関するJSCAの会員へのアンケートでは、1316人の回答のうち、1059人が何らかの形で勤務可能とした。集計によると、1カ月当たりの平均勤務可能日数は3.71日だった。国土交通省では、週1日の非常勤判定員が全国で1500人必要としているが、JSCAが確保できるのは、アンケート結果からその半分程度とみられている。
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