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建設業から農業へ進出急増 トマト栽培や牧草生産 3月時点で76法人 農水省20070418建設工業
建設業からの農業進出が増加している。農林水産省のまとめによると、今年3月1日時点の建設業からの進出数は76法人で、この半年間で新たに17法人が参入した。全産業の増加数(33法人)の半分強を建設業が占めたことになる。これまでの参入事例をみると、通年での雇用確保を図るためトマト栽培を始めた北海道の土木・建築業者や、緑化に用いる在来牧草類の自社生産を目的に進出した緑化工事会社などバリエーションも広がりつつある。農水省は、本年度から農業への企業参入支援総合対策を大幅に拡充しており、「参入をさらに加速させたい」(経営局)としている。
他産業からの農業参入は、リース方式による農地の取得が解禁されたことを契機に進んできた。農業生産法人を除いた他産業からの進出数は206法人で、業種別では建設業が最も多い。建設業からの進出法人数の推移をみると、05年5月には37社だったのが、06年3月には57社、今年3月には76法人となっており、年間ほぼ20法人程度のペースで増加している。農水省は10年度までに参入法人数を500法人に増やす目標を掲げている。このため、本年度に農地情報システムを構築するほか、進出を目指す企業への個別相談、施設整備や農業資機材リースへの支援などを行っていく。
具体的な事例をみると、北海道の北部に位置する下川町では、除雪作業で雇用が確保できている冬季に比べて、夏季の雇用確保が難しいことから、地場の建設業者3社が共同で農業に参入。町の特産品であるトマトジュースの売れ行きが好調なため、増産用のトマトを作付けしている。のり面緑化を得意とする福島県の第一緑化工業は、生態系への配慮から緑化材料が在来種にシフトしている点に着目し、在来種の自社生産に乗り出した。将来的には販売も視野に入れているという。介護リフォームを手掛ける建設業者が、健康的な食事の提供も行っていこうと野菜のミネラル栽培に取り組んでいるケースもある。
受け入れ側の市町村の体制も整ってきている。リース方式を活用するには、市町村が参入可能区域を位置付ける必要があり、位置付け済み自治体数は06年5月の段階では136団体だったが、同12月末には600団体に増えている。
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