社会人(建設業社員)としての基礎知識

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ニッコン建設経営通信

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**ニッコン e-建設経営通信 【第222号】**

■ Question 1

 建設業法について以下質問をさせて下さい。

 建設業法では、一定以上の建設工事には建設業法上の許可が必要ですが、「受注者が適法な建設業許可を持つ業者であること」の責任は受注者、発注者のどちらが負うのでしょうか。
 例えば、「受注する場合は、受注者は該当する建設業許可を持たなければならない」、あるいは「発注する場合は、発注者は該当する建設業許可を持つ業者に発注しなければならない」、のどちらが建業法上の責任とされるのでしょうか。
というのは、当社は建設工事を取引業者に発注する場合、上記のうち、発注者側に責任があると考えて、

・全取引先の建設業許可の取得内容、有効期間を把握して取引先DBに記録
・取引先に建設業許可証の写しの提出
・許可の有効期限切れが近い取引先には更新手続き督促と手続状況報告提出

等の取引先建設業許可管理業務を行っていますが、実際のところこれらの業務が相当の負担となっているのが実情です。
 このため、今般業務見直しの一環として、上記のような当社が発注者として実施している取引先管理責任があるとの前提に立つ考え方が正しいのか否か、再検討することとなった次第です。

■ Answer 1

 建設業法上は、一定以上の工事を受注する場合には、建設業者に許可制を求めていますが、発注者については、許可制などはありません。
発注者についての規制は、不公正な取引方法に該当するものに限られています。
これは、建設業法の第1条に明記されているように、建設業法は、「発注者を保護すること」を主目的の一つとしていることからも理解しただけると思われます。

 一方、貴社が受注者である建設業者に対して講じている「取引先建設業許可管理業務」は、法的には、発注者としての独自の取組というものです。
つまりは、それらの業務について貴社としてどのように対応していくべきかを自主的に判断して取り組まれる問題と思われます。
とはいえ、現在、建設業許可行政庁は、下請も含めた施工体制チェックを年々厳格にしてきており、それに的確に対応するには、貴社のこれまでの取組が不可欠と思われます。
その点からみれば、むしろ取引先建設業者の主任技術者の確認などの重要な点が欠落しているように思えるほどです。

 また、公共工事発注者においても、発注者の立場で元請による下請管理のチェックの度合いを強めつつあるところです。
 したがって、下請管理体制の見直しを図る際には、以上の動向を踏まえることが肝要と思われます。

■ Question 2

 原価管理に3年間も取り組んできたのですがうまくいっていません。
何故上手くいかないかを確認しながらもう一度初心に帰り、組織的に取り組みたいと思っているのですが原価管理の仕組みを構築し、これを維持していく為の組織とは何が要件となるのでしょうか。

■ Answer 2

 コストマネジメントにおけるチェック項目をいくつか上げてみましょう。

1.見積は顧客に容認される金額であり、理解の得られる内容になっているか。その金額の中で  会社が必要とする利益が確保できる可能性を確認できるか。

2.契約の金額を顧客の価値観に一致させるための活動が行われているか。その活動の結果は合  意の文書として共有化されているか。

3.予算書の作成に当たっては考慮すべき要素が明確化された上で前提となる目標が明示されて  いるか。内容を具体的な計画として示す形式になっているか。

4.予算書を審議承認する仕組みは有効なものとして確立しているか。コストダウンの方法は金  額と実行手段として検討されているか。

5.予算書の内容が検証されたうえで購買金額の目標が設定されているか。その目標により折衝  がなされ工事内容を合意した上で発注されているか。

6.予算書に基づき工事原価をコントロールする仕組みが現場に存在するか。その進捗状況は常  に確認されているか。

7.常に最新の施工・原価情報が現場で活用できる仕組みがあるか。情報は一元管理され利用状  態に合わせて適切に供給されているか。

8.計画(予算書)の活動仮定がそのデータ集計とともに結果(実算書)として集計されている   か。この結果をすばやく施工・原価情報に反映しているか。

 まだ他にもポイントはありますが、先ずこれらの対象に対し、実行を促し、確認し、修正しながら、良い状態を維持するための役割分担が社内にあるかどうかを確認する事です。
もし見あたらなければこれを役割分担しなければなりません。
もしあったとしてもこれが充分でないとすればそれを監視する組織が必要になります。
どんな仕事でも、実行する部門や担当者と、確認する部門・担当者を分離する事が今後は重要となります。

 経験的に有効だった施策をいくつか上げてみます。

1.見積業務を工事部門から分離し、仕事を取る為の営業関連業務と位置づけ営業門の近くに置  くこと。
2.工事施工の現状を見極めてそのやり方を常に高度化していくための工務業務を確立し、工事  部門と切り離し常に監視させる事。
3.購買部門の仕事を再構築し工事部門との役割を確認した上、管理部門の近くに置くこと。

 これらにより自社の業務システムをチェックしながら改革を進めてください。


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