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「建設業界の法令順守の取り組みは不十分」、公取委が分析20070517KEN-Platz
入札談合事件が頻発しているにもかかわらず、全般的に危機意識が低い――。公正取引委員会は、建設業界のコンプライアンス(法令順守)の取り組みについて、独占禁止法に対する危機意識が乏しく、研修や社内監査が不十分だという見解を示した。建設会社へのアンケート調査を踏まえて5月16日に公表した報告書「建設業におけるコンプライアンスの整備状況―独占禁止法を中心として―」に記している。
アンケートの結果、独禁法違反が起こる危機感があるとの回答が、3割弱にとどまったことなどが、厳しい指摘の背景にある。法令順守の研修を実施している事業者は半分以下。社内監査は12%しか実施していなかった。会社の規模が小さくなるほど、危機意識をもつ事業者数が少なくなる傾向が、はっきりと表れた。
法令違反をした事業者が、公取委の調査開始前に情報を提供することによって、課徴金が減免される制度の利用についても聞いたところ、「利用を考えている」は1割弱だった。
談合防止や入札改革についての回答からは、発注者と事業者との間で認識に違いがあることが浮かび上がっている。都道府県や政令指定都市といった発注者に対する別の調査では、独禁法や刑法などの措置強化が談合防止に有効という項目の選択率が複数回答で約5割。これに対して事業者への調査では、この項目を選択したのは1割弱だった。
「一般競争入札の拡大」が入札制度改革のために必要だとする回答は、都道府県や政令指定都市への調査では約8割の支持を集めて1位になった。一方、事業者への調査では「総合評価方式による入札の拡大」が選択率5割強で1位となり、「一般競争入札の拡大」は2割弱で5位だ。
調査は建設会社1700社を対象に2006年9月に実施。1052社から回答があった。調査結果は公正取引委員会のウェブサイトで入手できる。
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