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東京・渋谷区 耐震シェルター・防災ベッド設置費、高齢者に全額助成20071120建設工業

 就寝中に大地震に襲われた場合、怖いのは家屋の倒壊や家具の転倒などによる圧死や窒息死だ。東京・渋谷区は、近い将来の発生が心配される首都直下地震に備え、就寝中の大地震からも人命を守ることができるようにしようと、民間企業などが開発した「耐震シェルター」と「防災ベッド」の設置に対する全額助成を今月から始めた。対象になるのは、新耐震基準が導入された1981年以前に建築された木造住宅に住む65歳以上の高齢者や障害者で、助成限度額は50万円。購入費や床の補強工事費を十分に賄える金額に設定したという。全額助成は自治体の施策としては極めて異例だ。

 95年1月の阪神大震災では、地震の発生時刻が午前5時46分と多くの人がまだ就寝中の時間帯に当たったため、亡くなった人の83%は家屋の倒壊や家具の転倒による圧死や窒息死だったとされる。耐震シェルターは、こうした教訓を基に一条工務店が開発した。木製で2坪のスペースがあれば2日間で設置可能という。シェルター内にはベッドを2台設置できる。1階の寝室に設置すれば、家屋の全面倒壊を防ぐ効果もある。価格は25万円。

 防災ベッドは、静岡県が進めるプロジェクト「TOUKAI(東海・倒壊)−0(ゼロ)」事業の一環として、静岡県静岡工業技術センターと宝永工機(静岡県富士市)が共同で開発した。木製ベッドに鋼鉄製のU字型フレームを取り付けた形状で、10トンの荷重にも耐えられるという。価格は送料などを含め29万9250円。

 渋谷区はこれまで、木造住宅の耐震改修工事費を一部助成してきたが、高齢者などには自己負担が重く、耐震化が思うように進まないとみて、耐震シェルターなどへの新たな助成策を決断した。制度が始まって約1週間で既に60件の申請が出ているという。区は09年度までに400件の助成を見込んでいる。同区は、耐震改修工事への助成限度額も引き上げ、一般住宅には80万円、高齢者などの住宅には150万円までとほぼ倍増させた。1階部分だけ補強して倒壊を防ぐといった「簡易改修」にも助成を始めた。


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