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際立つ日本株低迷 政治・行政のダブル不況が背景20080115FujiSankei Business i.
年明けから続く世界的な株式市場の低迷の中で、日本株の弱さが際立っている。政局混迷や構造改革後退の「政治不況」と、建築基準法改正などの「行政不況」が、投資家離れを引き起こしているためだ。株式市場に資金が戻っても、日本株だけは買われない状況になれば、実体経済の足を引っ張る恐れもある。米国企業の決算発表が本格化する週明け以降の動きが要注意だ。
≪独歩安の様相鮮明≫
先週末11日の東京市場の日経平均は一時、前日終値比291円安の1万4096円まで下げ、1万4000円割れ間近まで迫った。8、9日の2日間で100円弱戻したものの、大納会前日の昨年12月27日以降、1500円超も下げている。
特に日本は、世界の主要市場に対して独歩安の様相が濃い。
12月3日を100としてみた1月11日の終値は、ニューヨークのダウ工業株30種平均が94・68(1万2606ドル30セント)▽香港ハンセン指数が93・75(2万6867・01)なのに対し、日経平均は90・29まで落ち込んでいる。
独歩安の原因として指摘されているのが、「政治不況と行政不況という2つの不況」(東京証券取引所幹部)だ。
政治不況は、総選挙観測が強まる政局不安に加え、福田内閣が初めて手がけた昨年末の税制改正や予算編成で中央省庁系議員の発言力が増し、構造改革の後退が浮き彫りになったことがある。また、証券税制で思い切った減税策を打ち出せなかったのもマイナスだ。
また、改正建築基準法が住宅着工を冷やし、貸金業規制法が中小企業向けの融資を収縮させるという行政不況の存在も指摘される。
≪企業業績に影響か≫
こうした結果、米国の低所得者向けサブプライム(高金利型)住宅ローン問題が深刻化した昨年後半(7〜12月)には、売買の6〜7割を占める外国人投資家が国内3市場で1兆1000億円も売り越し、日本株売りが鮮明になった。
本格化する米国企業の昨年12月期の決算発表で、「大手金融機関のサブプライム問題の損失が確定すれば、株価は上昇に転じる」(大和証券SMBCのエクイティ・マーケティング部の西村由美上席課長代理)との見方も強い。
ただ、原油先物価格を1ドル=100ドル台水準まで押し上げ、金価格を高騰させている資金が株式市場に戻っても、「日本にまでは回ってこない可能性もある」(同)。
悲観論は禁物だが、政策不在で株価低迷が長期化すれば、7期連続の増益が見通されている堅調な企業業績への影響も心配され、警戒が必要だ。
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