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**ニッコン 建設経営通信 【第245号】**
■ Question 1
建設業法第7条第2号に、「営業所ごとに建設工事の施工に関する一定の資格又は 経験を有する技術者で専任のものを置かなければならない。」とあります。
建設業法逐条解説によると、営業所専任技術者は、常時その営業所に勤務し、建設工事に関する請負契約の適正な締結及び履行を確保する職務とありますが、直接営業所専任技術者設置違反で罰せられることはあるのでしょうか?
また、過去に罰せられたケースがあれば教えて下さい。
■ Answer 1
建設業法第7条第2号の営業所専任技術者の配置義務違反については、直接的は、第29条第1項第1号の規定に基づく建設業許可取消し処分があります。
そのほか、第28条第1項本文(各号列記以外の部分)後段の規定に基づき指示処分が、さらには、同条第3項の規定により営業停止処分が課される場合があります。
しかし、営業所専任技術者配置義務違反で直接処分されることは、よほどのことがことがない限りないのではないかと思われますが、受注した施工現場への配置技術者との関係で、問題になったことは過去にあったようです。
営業所専任義務と工事現場での専任義務との兼合いの問題ですが、この点については、平成15年4月21日付け「営業所における専任の技術者の取扱いについて」国総建18号・国土交通省総合政策局建設業課長通知を参考にしてください。
■ Question 2
先日、営業所専任技術者を工事現場に主任技術者又は監理技術者として配置することが可能となった通達が出されたと聞いています。
早速当社でも活用したいのですが、どのような内容の通達でしょうか。
■ Answer 2
その通達は、営業所における専任の技術者の取扱いについて」(平成15年4月21日国土交通省総合政策局建設業課長通知)です。
これによりますと、営業所専任技術者は、次の要件をすべて満たす場合に限って工事現場の主任技術者又は監理技術者として活用できることになりました。
もっとも、この要件は相当厳しく定められています。
1.当該営業所で契約を締結した建設工事であること。
2.専任義務が課されていない工事であること。
通常は1件の請負金額が2500万円以上に専任義務が課されます。
専任が課されない場合には主任技術者のみならず、監理技術者としても配置できます(ただし、専任義務のない工事に限られます)。
3.工事現場と営業所が「近接」しており、営業所と工事現場との間で常時連絡がとりうる体制にあること。
ただし、この近接について、具体的な基準(例えば通勤時間で1時間以内)といったものは定められていません。
したがって、実際に活用とする場合、この点を許可行政庁に確認する必要があります。
4.営業所専任技術者には一定の要件を満たせばいわゆる出向社員でも充てることができますが、工事現場に配置する主任技術者又は監理技術者は、所属建設業者と「直接的かつ恒常的な雇用関係」にあること、つまり社員であることが必要です。
したがって、出向社員である営業所専任技術者は、工事現場に配置することはできないことになります。
以上の4点を全て満たす場合に限り、営業所専任技術者を主任技術者又は監理技術者として工事現場に配置することが可能となりました。
しかし、主任技術者・監理技術者の専任義務と重複することによる営業所専任技術者設置義務違反は、重大な結果を招きます。
つまり、このようなケースは、許可申請書類あるいは変更申請書の虚偽記載となって、罰則としては「6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金刑」に処されるか(建設業法46条1項2号)、監督処分としては許可要件を欠くことから「許可取消し処分」の対象となる(同法29条1項1号)など、相当重い違法行為となりますから、慎重に判断することが求められているところです。
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