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都内の産廃業者ら逮捕へ 茨城の山中 汚泥不法投棄疑い20080430東京新聞
大量の建設汚泥を茨城県内の山中に不法に投棄したとして、警視庁生活環境課は二十九日、廃棄物処理法違反の疑いで、産業廃棄物処理会社「江戸川集積センター」(東京都江戸川区)の役員と運搬業者ら数人を近く逮捕する方針を固めた。不法投棄の現場には汚泥が堆積(たいせき)し環境への悪影響が懸念されており、同課は全容解明を進める。
調べでは、同社役員らはマンションなどの建設工事で発生した汚泥を無許可の運搬業者に委託。二〇〇六年ごろから茨城県潮来市内などに不法投棄した疑いが持たれている。
国土交通省によると、建設汚泥は地面を掘削する基礎工事で発生。大量の水分を含んでいるため残土とは区別され、産業廃棄物として扱われる。脱水などの中間処理をせずに投棄すると、地盤が緩んだり土壌汚染が起きたりする可能性が指摘されている。
建設汚泥の中間処理施設は〇五年三月現在、全国で二百三十施設が首都圏や関西圏など都市部に偏在している。
最終処分場で正規に処理するとコストが掛かることから、地方の山間部に不法投棄される事例が後を絶たないという。
登記簿では、江戸川集積センターは一九六三年の設立。環境問題に理解のある事業者と東京都が結ぶ「産業廃棄物適正処理・資源化推進(エコトライ)協定」に〇四年度まで参画していた。同社は本紙の取材に「コメントすることはない」としている。
生活環境課は昨年十二月、同法違反容疑で同社など数十カ所を捜索。押収資料を分析したり関係者から聴取したりして裏付け捜査を進めていた。
投棄現場砂山、漂う悪臭
東京都内の産業廃棄物処理会社が建設汚泥を不法投棄しているという茨城県潮来市の山あいに足を運んだ。積み上がった汚泥は白い砂山のよう。地元では「雨で崩れて畑に有害物質が流れ込まないか心配」と環境への悪影響を懸念する声が絶えない。
同市中心部から北西に五キロ。県道「繁昌(はんじょう)潮来線」から林道を歩いて十分ほどの、やや小高くなった辺りが現場だった。林道を走ってきたダンプカーが積み降ろした汚泥を、大型の重機が整地する。表面は乾いているが足場はもろく、踏み締めると靴が埋まる。周囲には木片やサッカーボール大の石も転がる。
林道沿いには民家が点在。ある住民は「風が吹くと悪臭が鼻につく」と話し、「崩れやすい土なので何かと思ったが、まさかそんなもの(建設汚泥)とは…」と困惑する。
別の住民はダンプカーの往来に「うるさくて、ゆっくり寝られたもんじゃない」と憤る。
舞い上がる砂ぼこりで洗濯物が汚れることもあるという。
潮来市環境課によると、不法投棄の規模は約七万立方メートル。不正をただす立場にある同市だが、担当者は「見た限りでは残土と思っていたのですが…」と言い、認識の甘さをのぞかせた。 (山田雄一郎)
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