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CO2排出せずに発電 グリーン電力取引、17日始動20081115FujiSankeiBusinessi.
電力事業者間の電力売買を仲介する日本卸電力取引所は、17日から太陽光や風力、原子力など二酸化炭素(CO2)排出のないエネルギーから発電した「グリーン電力」の取引を始める。排出削減の自主目標を掲げる電力事業者や事業会社からの需要が見込まれ、グリーン電力の開発を後押しすると期待されている。
同時に京都議定書で認められたCO2排出削減量(クレジット)の取引も始める。また来年4月には、火力による電力にクレジットを上乗せして、排出量を相殺したものの取引を始める予定だ。
グリーン電力の価格には、通常のCO2排出を伴う電力より一定のプレミアムが付くことになる。このため、電力事業者にとってはグリーン電力の発電能力拡大の動機付けにもなる。グリーン電力の売り手としては、太陽光や風力発電を手がける新エネルギー発電事業者などが見込まれる。経済産業省では、地方自治体が運営する水力発電などの参加も期待している。
同取引所は、電力自由化により参入が可能になった商社やガス会社など新規事業者と既存の電力会社が余剰電力を売買して有効活用を進めるために設立された。2005年4月から取引を始め、現在40社が参加している。
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【予報図】
■環境税導入で活発化も
地球温暖化対策として、風力や水力発電の比率を増やすことは欠かせない。CO2排出量削減の自主目標を掲げる企業は、グリーン電力への関心を高めており、透明性の高い市場を通して調達することができれば、環境対策を含めた事業戦略も立てやすくなる。
グリーン電力にはCO2排出がないという付加価値があるため、通常の電力より高く取引されると見込まれる。このため販売する側の電気事業者からは、一様に歓迎する声があがっている。収益が高まれば、グリーン電力への設備投資を呼び、電力部門のCO2排出削減につながる可能性がある。
半面、その価格の高さは買い手側にはネックになる。電力小売りのある特定規模電気事業者は「景気低迷で企業はコスト削減が至上命令になっている。体力に余裕があり、環境意識の高い大企業からしか需要はないだろう」と指摘する。取引スタート当初は、売り手は多いものの、買い手は電力会社などに限られるとの見方もある。
取引を活発化させ、CO2排出削減する狙いを確実なものにするには、グリーン電力を相対的に安くする環境税導入などの議論が求められる。
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