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**ニッコン e-建設経営通信 【第259号】**
(Question1)
建設業界での手形サイトは、平成20年8月1日に国土交通省建設流通政策審議官から発出された「下請契約における下請代金支払の適正化等について」において、120日以内で出来る限り短い期間とするよう指導されていますが、この120日を「4ヶ月」としても適切でしょうか。
また元請業者からいわゆる「回し手形」で支払いを受けることがことがありますが、この場合の手形サイトはどのように考えたらいいのでしょうか。
(Answer1)
手形サイトの計算は、日数計算による120日ということで運用されています。したがって、「4カ月」では超過する場合があり、不適切です。
また、いわゆる回し手形(裏書譲渡手形)のサイト計算は、手形の交付日(支払日)を振出日とみなして算出することとなっています。
(Question2)
請負契約の段階で与信度の低い施主に対する債権の保全対策について教えて下さい。
(Answer2)
工事代金支払いに関する取り決めについては、契約時にハッキリさせておくべきですが、それでもなお、回収業務が円滑にいかず、未収金、貸し倒れに至るケースがままあります。そこで、つねに最悪の事態を考慮した上で対策、処置を講じていかねばなりません。
工事代金債権を確保するには、契約時に担保を付けさせることです。
受注産業である建設産業では、とかく対発注者との関係で弱い立場におかれがちです。対等の立場で契約するように心がけ、先方の自尊心や虚栄心に訴えながらビジネスライクかつスムーズに担保をつけることが望まれます。
以下に契約締結時における留意点を述べます。
(1) 保証人を立てる
保証人の適確条件は、財産があり、債権の支払い能力がある人で、先方の縁故関係とか、利害関係の深い人を選ぶようにすべきです。
保証人が法人ならば、代表取締役があたります。この場合は、社長としての行為に対する法律上の効果は、すべて会社に帰属するわけで社長個人としての権利義務は生じない。社長個人の資力をあてにする場合は個人保証をさせることです。契約書には保証に関する条項をうたって保証人に署名捺印させます。
(2) 担保を提供させる
担保物として何が適確かを検討する必要があります。担保物は譲渡可能なものでなければなりません。担保の種類としては質権、抵当権、不動産先取特権、代物弁済の予約などがあります。これら担保物権を(担保の提供者が債務者と異なるときは、その提供者の住所、氏名も)契約条項に加えておけば、債務者が期限に支払いをしないときは担保物を競売し、その代金で自分の債権に充当することができます。
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