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談合に反対する会社を指名しないのは不当、岐阜市に賠償命令20091110日経コンストラクション
談合に反対していることなどを理由に指名競争入札から閉め出されたとして、岐阜市の建設会社が同市に対して約600万円の損害賠償を求めていた裁判で、岐阜地方裁判所は10月28日、訴えの一部を認定。132万円を支払うよう同市に命じた。岐阜市は11月9日時点で控訴するかどうか検討中だ。
岐阜市に損害賠償を求めていたのは、ビル建築などのCM(コンストラクション・マネジメント)を得意とする希望社(岐阜市)。2001年度から2006年度まで同市に指名願を提出していたが、公募型指名競争入札の1件を除いて指名を受けていなかった。
この期間、希望社は岐阜市の入札参加資格者名簿に登録されており、指名しなかったことは同市の故意または過失に当たると指摘。同社はほかの建設会社と同様に指名を受けていれば利益が得られたとして、2007年4月に約600万円の損害賠償などを求めて同市を提訴した。
希望社は指名を受けなかった理由として、同社が談合に反対していることに加え、岐阜市の発注や工事の運営の問題点を指摘していることを挙げていた。さらに、これらの影響で同市が工事成績の評定点を意図的に低く採点。指名の基準を下回ったので指名されなかった年度もあったと訴えていた。
岐阜地方裁判所が岐阜市の対応を不当と判断したのは2001年度から2003年度までの3年間。希望社が訴えていた期間の半分に当たる。
岐阜市は2001年度と2002年度に指名しなかったことついて、希望社に市の発注工事の実績がそれまでなかったからと説明。実績がない会社は下請けなどの経験を経て、指名の対象にするのが慣行となっていたので指名する会社から外したと主張した。
これに対して岐阜地方裁判所は、慣行の存在を疑問視。仮に慣行があったとしても、公表していない慣行を、指名する会社の選定基準に用いるのは不当だと判断した。
2003年度に希望社を指名しなかったことについては、同社が2003年5月に一般競争入札で受注した工事で、不誠実な行為が継続していたからだと岐阜市は主張。例えば、同工事で打設するコンクリートの型枠材料をめぐって、同市と協議を繰り返した。安全祈願祭の費用負担についても、同社と協議が続いたなどと同市は主張していた。
これに対して岐阜地方裁判所は、不誠実な行為が継続していたとは言えないと判断。岐阜市の主張を退けた。
一方、2004年度以降に岐阜市が希望社を指名しなかったことに対しては、岐阜地方裁判所は同社の主張を退けた。2004年度と2005年度の入札で、岐阜市は市の発注工事で4500万円以上の工事の実績があることを指名の基準とした。同規模の工事に実績がなかった希望社は、同社を指名から排除するための改定だと主張していたが、岐阜地裁は退けた。
2006年度についても、2005年度の工事成績の評定点を岐阜市が不当に低く採点したと希望社は主張。このため2006年度の指名の基準から外れたと訴えたが、認められなかった。
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