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宮城県の土木施設/復旧事業は15年度完了/復興区画整理は17年度20110422建設通信
【5月中旬から災害査定】
宮城県は21日、東日本大震災で被災した公共土木施設等の復旧・復興工程を示した。災害復旧事業は2015年度、復興区画整理事業は17年度の完了を目指す。被害が甚大なため、通常3年間となっている災害復旧事業期間を5年間に延長するよう国に要望している。災害査定は5月中旬から始まる見通しで、完了地域から順次、本復旧工事を進める。発注方式は、入札・契約期間の短縮および迅速化を図るため、10年度に実施した緊急雇用経済対策型総合評価落札方式の一般競争入札などを適用する方針だ。
同県内の公共土木施設被害額は21日時点で、2933カ所あわせて4628億9300万円に上る。調査率は県所管分が81%、仙台市を除く市町村所管分は77%となっている。災害査定については、地震動で被災した陸域は8月中、津波浸水域では行方不明者の捜索活動やがれき撤去を先行させ、終了地域から随時査定を受けて、12月の査定完了を目指す。
道路施設は、落橋などの重大損壊、大規模な法面崩壊など一部の被災個所を除き、緊急輸送道路が6月中、その他の道路は12月の通行規制解除を目指して復旧を進める。津波浸水域の本復旧に当たっては、必要に応じて、まちづくり計画との調整に基づいて対応を検討していく。
河川施設は、津波浸水区域外は出水期前の5月末までに応急復旧、13年度までに復旧工事をそれぞれ完了させる。津波浸水区域はがれき撤去を5月末、応急復旧を6月末、堤防補強を8月末までに実施した上で、5カ年での完成を目指す。また、松島湾から阿武隈川河口に至る貞山運河(長さ約31.5km)については、11年度中に復興計画を策定し、復旧に着手する考えだ。
海岸施設は、台風期前の8月までに三陸南沿岸と仙台湾中部沿岸の堤防補強などの応急工事を実施、10月以降に本復旧に取り組む。仙台湾南部沿岸は国が直轄事業で整備する。
港湾施設のうち、仙台塩釜と石巻、松島、気仙沼の4港の岸壁および道路は12年度中、防潮堤は応急工事完了後の7月以降、本復旧工事に着手し、13年9月の完成を目指す。女川港の湾口防波堤は9月に着工し、15年度の完成を目指す。その他の施設については、女川町が策定するまちづくり復興計画との整合性を図りながら進めていく。
仙塩流域・阿武隈流域・北上川下流東部の各下水道は、5月中に主ポンプを復旧させ、処理場での揚水能力を確保する予定だ。6月以降に復旧工事を進め、12年10月から段階的に恒久(生物)処理に切り替える。
ダム施設は、洪水期が終了する10月に本復旧工事を進め、12年3月までに完成させる。堤防・地すべり・急傾斜地崩壊防止施設は、地震による地盤のゆるみがあることから、安全安心の確保のため、ただちに応急対策を行い、12年度中に復旧を完了させる。
都市公園については、仮置きしているがれきの撤去が完了次第、速やかに復旧工事に着手する。あわせて津波対策として築山などを活用した避難所なども整備する計画だ。仙台港背後地では、9月中に被災車両、がれきを撤去した後、12年度に本復旧を終えるとしている。
このほか、甚大な津波被害を受けた沿岸市町の一部区域では、11月まで建築制限を実施する。県では、各市町村のまちづくり復興計画策定や、同計画に基づく被災市街地復興土地区画整理事業などの再生・再建事業を支援していく。
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