社会人(建設業社員)としての基礎知識

ブログによるナレッジ蓄積(個人のための知識蓄積)

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

制震装置を新設の道路橋脚に初採用、阪神高速20121029日経コンストラクション

 大阪市内で建設が進む高速道路で、制震デバイスを組み込んだ「鋼管集成橋脚」が、道路橋の橋脚として国内で初めて採用された。地震時に主部材である鋼管の損傷を防ぐ。早期の交通開放と損傷したデバイスの交換による復旧とを狙った。

 新設道路橋の橋脚として国内で初めて制震デバイスを組み込んだ「鋼管集成橋脚」が、大阪市内で建設が進んでいる阪神高速淀川左岸線と神戸線を結ぶ海老江ジャンクションにお目見えした。建築・土木分野で制震デバイスを使った地震対策は珍しくなくなったものの、土木分野では既設構造物での採用が大半を占めていた。

 構築したのは4本の鋼管を鉛直方向に建て込んだ、やぐらのような橋脚。隣り合う鋼管同士を、はしご状に横つなぎ材で接合している。構造が単純な1基で採用した。阪神高速道路では、この橋脚を今後も採用していく計画を立案済みだ。

 同社建設事業部建設技術課設計審査担当*の篠原聖二氏は、横つなぎ材の役割を次のように説明する。「活荷重や死荷重といった鉛直荷重は鋼管柱が支え、地震時に生じる水平荷重は横つなぎ材が負担する。鋼管柱を主部材、横つなぎ材を二次部材として扱い、橋脚に作用する2方向の荷重への対応を切り分けた」。

 横つなぎ材には、低降伏点鋼材を用いた制震デバイス「せん断パネル」を挟み込んだ。この鋼材は、従来の軟鋼に比べ強度が低く、延性が極めて高い。構造物の一部に組み込めば、大規模な地震時に真っ先に変形。地震エネルギーを吸収して、そのほかの部材の損傷を抑える。

 「損傷箇所が二次部材であるせん断パネル部になるよう設計で誘導した」と篠原氏は解説する。せん断パネルがレベル2地震動に相当する大きな揺れで降伏しても、主部材である鋼管柱は弾性変形で済む設計だ。そのため、せん断パネルが降伏した状態でも供用できる。加えて、せん断パネルを交換するだけで完全な復旧が可能だ。

 阪神高速道路が鋼管集成橋脚の開発を始めたのは約10年前。篠原氏は、「兵庫県南部地震で被災した阪神高速が全線で復旧するまでには2年近くかかった。耐震性能が高く、万一損傷したとしても復旧が容易な構造の実現が開発の命題だった」と振り返る。

*本文中の所属は取材した6月時点のもの。7月からは、「土木研究所構造物メンテナンス研究センター橋梁構造研究グループ主任研究員」。

[現場概要]
●名称=海老江ジャンクション工区鋼桁および鋼製橋脚工事
●施工場所=大阪市此花区高見・福島区大開
●発注者=阪神高速道路
●予備設計者=大日本コンサルタント(管理技術者:佐藤秀雄)
●詳細設計者=三菱重工鉄構エンジニアリング・駒井ハルテック・日本橋梁JV(管理技術者:今井努)
●施工者=三菱重工鉄構エンジニアリング・駒井ハルテック・日本橋梁JV(現場代理人:西田寛克、元請けの技術者数:16人)
●主な専門工事会社=植田建設工業(架設)
●工期=2010年4月〜13年2月
●工費=56億7000万円
●入札方式=総合評価落札方式による一般競争入札
●予定価格=非公表


.
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索 検索

過去の記事一覧

gun*os*
gun*os*
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事