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熊谷組/海外に再進出/ベトナムで営業再開、グループ会社はセグメント製造20121212建設工業

 熊谷組は、海外に再進出する。ベトナム・ハノイに職員を送り営業活動を再開したほか、香港では土木工事の施工再開に向けた準備に入っている。同社は過去に海外事業で巨額損失を出し、ここ数年は受注を事実上手控えてきたが、国内市場の縮小傾向と新興国の経済成長を踏まえ、海外再進出が不可欠と判断した。当面はベトナムと香港などに絞るが、将来は東南アジア地域に活動地域を拡大していく方針だ。海外事業の規模は当面、全体の10%を上限とする。

 大田弘社長が日刊建設工業新聞などのインタビューで明らかにした。グループ会社で土木施工やシールド機・セグメント製作などを手掛けるテクノスもベトナムに進出する。現地でセグメントを製作し、日本に逆輸入するほか、東南アジアに質の高い製品を供給する計画だ。

 熊谷組は00年代前半から海外子会社や拠点の縮小を進め、現在拠点があるのは香港、台湾、ベトナム、スリランカのみ。ベトナムも営業所の登録を残していたが、事実上撤退していた。単体の海外受注高は06年度以降100億円を下回り、10、11年度は10億円台にとどまっている。ただ、「過去に海外工事で深い痛手を負ったが、その経験を生かさない手はない」(大田社長)との考えから、海外では自社施工は控えるものの、技術者を異業種の海外拠点に出向させるなどして海外対応力の温存を図りつつ、再進出のタイミングを探ってきた。

 再進出の第一歩としてベトナムを選んだのは、5年ほど前まで大型工事を施工しており、協力会社などとのネットワークが現在でも残っていたため。6月から日本人社員を常駐させている。土木、建築の両工事を手掛けていく考えで、まずは現地に進出する日系メーカーの工事の受注を目指す考えだ。大田社長は「いよいよ再進出するが、もう一度過去の経験を総括して、『正しく恐れる』ことが必要」としており、海外工事特有のリスクを極力排除しながら慎重に進めていく方針だ。


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