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ブレーカーで掘削中の斜面が崩落、埼玉県20130524日経コンストラクション
埼玉県秩父市で5月16日午後零時30分ごろ、県道363号石間(いさま)下吉田線で道路脇の斜面が崩落。土砂や岩塊が道路を完全にふさいで通行止めになった。崩落した斜面の直下では掘削工事を行っており、埼玉県ではこの工事が崩落の一因になったとみている。県は迂回路を整備して、22日から開放している。崩落による人や車への被害は出ていない。
斜面が崩落したのは、県道37号皆野両神(みなのりょうかみ)荒川線との交差点から約50m北側の位置。石間下吉田線の東側の斜面が長さ約40m、高さ約16mにわたって崩れた。崩れた土砂や岩塊は、推定で約2000m3に及ぶ。
崩落した斜面は、石間下吉田線を拡幅するために5月13日から掘削工事を始めた箇所。主にブレーカーを用いて斜面の法尻付近を掘削していた。付近の道路は幅員が3〜4mと狭く、施工中は道路を通行止めにしていた。
崩落が発生したときは休憩時間中で、作業員は掘削箇所を離れていた。道路を開放していたものの通行する車両がなく、第三者への被害もなかった。
この掘削工事は、埼玉県が一般競争入札で発注した「社会資本整備総合交付金(改築)整備工事(矢畑地区)」。6979万350円の予定価格に対して、津山建設工業(秩父市)が6142万5000円で落札した。石間下吉田線を拡幅するため、道路の東側の斜面を約250mにわたって掘削する。工期は2012年3月28日から12月27日まで。
崩落が生じた原因は5月23日時点で特定できていない。崩落箇所の地層は、法尻に露出した岩盤の約2m上に、垂直方向にクラックが複数入った砂岩。垂直に近い斜面で、モルタルを吹き付けた状態だった。同県県土整備部秩父県土整備事務所は、岩盤の上の砂岩が予想以上に風化していたところに、掘削で使用したブレーカーの振動が作用して崩れたのではないかとみている。
同事務所は、斜面の現状と崩落原因の特定に向けて5月21日からボーリング調査を開始した。再発防止策を講じるまで、掘削工事は中断するという。
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