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群馬県富岡市/富岡製糸場の修繕・保存検討へ/世界遺産への登録勧告受け20140430建設工業
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)が世界遺産への登録を勧告した群馬県富岡市の「富岡製糸場と絹産業遺跡群」。6月に中東で行われるユネスコ世界遺産委員会で遺産登録される見通しとなったことを受け、製糸場を管理する市は、施設群の修繕・保存工事に関する検討に入る。
富岡製糸場は、1872(明治5)年に日本初の官営の製糸工場として誕生した。明治政府はフランスから生糸の技術者のポール・ブリュナ、建築技術者のオーギュスト・バスティアンらを雇い入れて工場を建設した。建造物は、木で骨組みを作った木骨トラス造という独自の構造とれんがを積み上げた壁が特徴で、東繭倉庫などが創業当時のまま保存されている。工場は後に三井家に払い下げられ、最後は片倉工業富岡工場として1987(昭和62)年まで115年間操業した。05年から富岡市が管理している。
地元の富岡市は世界遺産登録に向け、市本庁舎の建て替え、上信電鉄上州富岡駅改築などの街づくりを進めているが、課題は製糸場を構成する施設群の管理。その多くが老朽化し、修繕や保存工事に必要な費用を100億円と試算する専門家もいる。
県企画部世界遺産推進課は、採用する工法によって大きな差が出るため、修繕・保存にかかる事業費は今後詳細な調査を行うとしている。現時点では修繕・保存工事に向けては短期(5年)、中期(15年)、長期(35年)の3段階に分けて整備内容・水準を定め、順次整備を進めていく考えだ。
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