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未加入業者に「指導書」/全国5.1万社へ一斉通知/国交省、異例の措置20151030建設通信
国土交通省は、2016年1月以降に建設業許可の更新期限を迎える社会保険未加入業者に対し、更新申請のタイミングを待たずに加入を促すため、国交相名の「指導書」を11月2日に一斉送付する。指導対象は健康、厚生年金、雇用の3保険すべてに加入していないことが判明した全国約5万1400社。大部分は民間工事を中心的に手掛ける知事許可業者とみられる。国交省が、この規模で一斉に行政指導を行うのは極めて異例。大臣名で知事許可業者を指導するのも珍しいという。
指導書は、建設産業の担い手確保や事業者間の公平・健全な競争環境の構築という社会保険未加入対策の目的をうたった上で、社会保険と建設業許可の両担当部局のデータ照会の結果、3保険加入の義務を果たしていないことが判明した旨を通知。建設業法に基づき、速やかな加入を指導する内容だ。
指導にもかかわらず、未加入状態が続いている場合は保険担当部局に通報する。未加入業者の通報は、17年度当初までにすべて完了させる。保険部局の指導を受けても加入しなければ、許可部局側で業法に基づく指示処分を出す。最終的には3日以上の営業停止処分を下すことになる。
国交省は許可更新や経営事項審査時の指導、直轄工事からの未加入元請・1次下請の排除などを通じ、この3年間ほど未加入対策に取り組んできたが、公共工事にまったく携わらない業者や業界団体に加盟していない企業など、一部には十分に取組内容が伝わっていない可能性があるとみている。
そこで今回送付する指導書には、法定福利費の要求ツールとなる標準見積書の存在周知を始め、よくある質問を集めた「Q&A」、各種問い合わせ窓口の連絡先なども同封する。
国交省や都道府県の許可行政庁は12年11月から、5年に1回の許可更新時の加入指導を開始。17年10月で一巡し、すべての許可業者に目を通すことになるが、17年度中に許可業者の加入率を100%にするという目標達成に向け、手続きに要する時間などを勘案して加入指導を前倒すことにした。
16年1月以降に更新期限が到来するのは約11万業者。保険部局の加入者リストと突き合わせたところ、個人企業を除き、約5.1万社が未加入であることが分かった。そこに事前指導通知を送る。
16年1−6月に更新期限を迎える許可業者は、16年6月末までに加入していない場合、保険部局に通報する。16年7月−17年3月が期限の業者は、更新申請時までの加入を求める。17年4月以降の業者は更新のタイミングを待たず、17年3月末までに加入していなければ通報する。
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