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PCグラウト再充填工法/13社に技術供与/ピーエス三菱/全国普及目指す20151030建設通信

 ピーエス三菱は、PC(プレストレスト・コンクリート)橋梁などのグラウト再充填工法「リパッシブ工法」の全国的な普及拡大に向けて、全国の13社に技術供与を始めた。同工法は、グラウト充填不足や塩害などで錆が発生したPC鋼材の腐食進行を化学的な水溶液で抑制した上で、流動性の高いセメント系材料で再充填する補修工法。同社は、実技を含む講習会を受講した企業に技術供与することで、品質確保を徹底していく方針だ。

 築年次が古い橋梁などでは、コンクリート内部にあるPC鋼材に錆などの腐食が発覚するケースがある。こうした場合はグラウトを再充填することになるが、単なる再充填だけでは錆の進行を食い止められず、根本的な解決にはつながりにくい。「むしろ改悪となるケースさえある」(森川英典神戸大学大学院工学研究科教授)という。

 こうした問題を解決するため同社は、森川教授の協力を得て2011年にリパッシブ工法を開発した。再充填の前工程として亜硝酸リチウム水溶液をPC鋼材に浸透させ、腐食進行を抑制した上で、粘性の低いセメント系充填材を注入していく。現在、施工予定も含め21の橋梁で適用が進んでいる。「新技術はすぐに売れないことが多いが、リパッシブ工法はスピーディーに実績を伸ばした」(森拓也ピーエス三菱取締役常務執行役員)。注入実績は、延べ2234mに達する。

 従来工法に比べ補修効果が高く、需要が増加しつつあることから、同社は補修工事などを得意とする全国の企業に技術供与することにした。施工品質の確保を徹底するため、座学と実技による講習を受講した企業に限定する。

 29日に神奈川県小田原市の同社技術研究所でスタートした第1回目の講習会には、全国の13社から29人が参加した。講習会の冒頭、森常務は「グラウト充填不足による構造物の劣化は、解決しなければならない最も重要な問題だ。リパッシブ工法は確実に補修できる点が評価を受けている」とあいさつ。続いて森川教授が、PC鋼材腐食の実例を交えながら特別講演し、「新工法が信頼を得るには、施工品質の確保が欠かせない。皆さんの手にかかっている」と、受講者に入念な施工管理の重要性を訴えだ。

 講習会は今後も年1回ペースで開き、工法の普及拡大を目指す。


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