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大成建設/シールド機カッタービットの超硬チップ多層化/切削能力を長期維持20160511建設工業

 大成建設は、シールド工事で礫(れき)層地盤の掘削効率を高める「多層チップビット」を、ビット製作などを手掛ける丸和技研(福岡県直方市、嘉屋文康社長)と共同開発した。シールドマシンのカッタービット先端の超硬チップを2層にし、1層目が破損しても2層目で引き続き地盤を切削できるようにした。高松市発注の「香西第1雨水幹線工事(1工区)」(大成建設・河野組・えびす石材土木JV施工)で初適用し、有効性を確認した。

 近年増加している礫層地盤でのシールドトンネル工事では、地盤内の玉石や礫との接触によりカッタービット先端の超硬チップが割れるなどし、切削能力が低下する状況が多く見られる。超硬チップを交換するには中間立坑の構築や地盤改良が必要で、コストや工程への影響が課題になる。

 開発した多層チップビットは、2層にした超硬チップのうち1層目が破損すると剥がれ落ち、内側にある2層目が現れて引き続き地盤を切削する。2層目の超硬チップは、1層目で保護されているため、前面に現れるまで健全な状態が保たれる。室内で行った落錘式衝撃実験でも1層目が衝撃を吸収し、2層目が損傷しないことを確認した。

 カッタービットの切削能力を長く維持できるため、ビット交換によるコストアップや工程遅延のリスクが低減。交換時のの危険な作業もなく安全性の向上にもつながる。

 これまで2件の試験施工を行ったほか、初適用した香西第1雨水幹線工事(1工区)では40個あるビットの半数に多層チップビットを採用し、施工性の高さを確認した。今後は北海道空知総合振興局発注の「望月寒川広域河川改修工事(放水路トンネル)」(大成建設・岩田地崎建設・豊松吉工業JV施工)での適用を予定しており、17年春の発進に向けてシールド機を製作している。


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