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国交省/都道府県・政令市に余裕期間活用要請/施工平準化、市区町村への周知も20160630建設工業
国土交通省は、都道府県と政令市に対し、発注工事で余裕期間制度を活用するよう要請した。改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の運用指針には、各発注者が適切な工期の設定や発注・施工時期の平準化に努めるよう明記されている。請負契約締結から工事着手までの間に建設資材や労働者の確保に充てる「余裕期間」を設ける制度を適切に活用することで、施工時期の平準化につなげてもらう。
国交省官房技術調査課は「余裕期間制度の活用について」と題する文書を作成し、北海道開発局、沖縄総合事務局を含む全地方整備局に17日付で送付した。今回この文書を土地・建設産業局建設業課長名で、都道府県と政令市の主管担当部局長に24日付で送付。余裕期間制度の運用で参考にしてもらう。都道府県には管内の市区町村への周知も求めている。
余裕期間の長さについて国交省は「工期の30%を超えず、かつ4カ月を超えない範囲」と設定。発注者が工事の開始時期を指定する「発注者指定」、発注者が示した工事着手期間に受注者が工事の開始時期を設定する「任意着手」、全体工期内で受注者が工事の開始・終了時期を選択できる「フレックス」の3方式を設けている。
国交省は都道府県に対し、発注工事で施工時期を平準化する取り組みに関する調査を2月に実施。その結果、名称・定義などが国とは異なる自治体があったものの、発注者指定を7団体が実施し、6団体が16年度から実施または検討、任意着手を13団体が実施し、9団体が16年度から実施または検討することが分かった。フレックスは9団体が実施、7団体が16年度から実施または検討すると回答した。
5月には平準化に向けた取り組みの課題についても調査を実施。余裕期間制度の活用では、「国発注工事と比べ、自治体発注工事は工期が短いことなどから活用が難しい」「フレックス方式は発注者側にとって工期の終期が不確定になる。また受注者が工事期間を設定できるため工期の遅延などの判断が困難」などの意見が寄せられた。
今回の文書では、余裕期間を追加した全体工期や、3方式それぞれの余裕期間の設定についてあらためて解説。中でもフレックスの運用を明確化した。契約後に受注者が工期変更を希望する場合、当初発注者が示した工事完了期限内であれば、工期変更の理由を明示した書面を発注者に提出し、変更協議を行うとした。一方、工事完了期限を超える工期延長が必要な場合は、従来通り設計変更審査会などで工期延長の必要性を審査した上で判断するとの考え方を示している。
余裕期間中の監理技術者配置については、契約期間内でも工事外のため専任配置は不要になることを明示。3方式それぞれで余裕工期を設定する際の特記仕様書の記載例も添付した。
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