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鹿島/ダム現場にCIM導入/クラウドで情報共有、生産性向上と管理合理化20160630建設工業
鹿島が、国土交通省九州地方整備局発注の「大分川ダム建設(一期)工事」(大分市下原)で、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)による飛躍的な生産性向上と品質管理の合理化を実現している。ICT(情報通信技術)を駆使し、無人で建機を稼働させるシステムなどを導入。施工で得られた各種データを発注者、コンサルタントとクラウド上で共有し、施工協議や設計などに順次反映させている。維持管理までデータを引き継ぎ、メンテナンスにも役立てる。
29日に東京都内で開かれた土木学会建設マネジメント委員会主催の16年度公共調達シンポジウムで、鹿島の奈須野恭伸大分川ダム建設JV工事事務所副所長がICT施工の取り組みを発表した。
同工事では、設計時の構造物・材料・地質などのデータにICTなどを利用した施工で得られる情報を追加・更新し、仮想クラウド上で発注者、コンサル、施工者が共有。各データを施工管理と品質管理に迅速にフィードバックさせるとともに、試験たん水、維持管理までデータを引き継ぐことで、設計・施工・維持管理を一体化したCIMの構築を目指している。
現場では、15日時点でマシンガイダンスやマシンコントローラーを搭載したバックホウ9台、ブルドーザー6台、GNSS(全地球航法衛星システム)測量機4台、自動追尾トータルステーション1台を導入している。
地盤の成形や構造物を施工する際に基準となる位置や高さなどの情報を得るために行う現場の丁張りを9割削減。従来は最低でも測量担当が堤体4人、原石山2人、材料山2人の計8人必要だった人員を4人に減らすことができた。丁張り設置のための危険な作業がなくなり、建機のオペーレーターが丁張りミスや丁張り待ちをしないで施工できるようにもなった。
奈須野副所長は「少人数で生産性を上げていく手段として、マシンガイダンスやマシンコントロールは特殊なものではない。多少お金はかかっても早めに対応していくことが効率性を高め、逆にコストダウンにも貢献できる」と話した。
同ダムは、中央コア型のロックフィルダムで、総貯水容量は2400万トン、堤高は91・6メートル、堤頂長は496・2メートル、堤体積は380万立方メートルの規模となる。1期工事の施工は鹿島・竹中土木・三井住友建設JVが担当し、工期は13年9月3日〜16年12月28日。
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