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竹中工務店/免震改修と設備更新の同時施工で工期短縮/北海道庁で初適用20160705建設工業
竹中工務店は、オフィスビルなどで執務を継続しながら免震改修と設備機械の更新を同時に施工できる「デュアルローリング工法」を開発した。初採用した北海道庁本庁舎耐震改修事業では、免震改修時に設備更新を行うことで、新たに約700平方メートルのスペースを創出。免震改修と設備更新を個別に行う場合と比べ、2年程度の工期短縮を実現した。
免震装置は建物荷重を受けるとわずかに縮む性質があり、既存建物の免震改修で一部の柱だけに建物荷重を移すと上部の建物が変形してしまう。それを避けるために免震装置への荷重の受け替えは多数の柱で一斉に行うのが一般的。設備機械室がある階を免震階とする場合、設備機械の稼働を止めることなく免震改修を進めるためには、免震改修による建物の沈下などの影響を考慮し、既存設備を一時撤去または移設した上で免震改修工事を行う必要があった。
今回開発した工法では、同社が開発した中間免震改修技術「免震装置プレロード工法」を採用。プレロード工法では、仮設支柱から免震装置への荷重の受け替えを1カ所ずつ行うことができ、従来のように工事フロアを全面的に封鎖することなく、自由な順番で工事を進めることができる。
これによって、設備機械を更新し、新しいスペースに移設した後の空きスペースから順番に免震工事を実施。順次工事を行うことで設備機械を止めずに執務を継続しながら工事を実施できる。
北海道庁本庁舎耐震改修事業では、設備機械室がある地下階の免震改修に当たり、基礎下免震工法に比べ、免震工事の費用が20%程度削減できる中間免震構造の採用を提案。さらに既存機械設備を最新設備に変えることでライフサイクルコストを30%程度削減できる見込みだったことから、免震改修と同時に設備更新を行うことを提案し、採用された。
実際の施工では、最新設備を導入することで設備が小型化し、省スペースが実現。設備機械室以外に約930平方メートルほどあった倉庫・執務スペースは約1630平方メートルに拡張された。両工事を同時に施工することで仮設工や既存配管の移設などそれぞれの工事で必要な工事を一括施工でき、さらなる工期とコストの縮減にもつながった。
同社は今後、BCP(業務継続計画)の強化を図る公共建築やオフィスのリニューアルを中心に積極的に提案していく考えだ。
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