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JICA/ベトナム下水道施設整備、受託方式で地方支援/JSモデルに組織創設へ20160708建設工業
国際協力機構(JICA)の技術協力プロジェクトの一環で、ベトナム国内で下水処理施設の整備が今後本格化する地方都市などを対象に、施設整備や人材育成などの関連事業を行う公的機関「ベトナム下水道センター(VSC)」が発足する。日本下水道事業団(JS)の事業形態を参考に、VSCの機能や組織体制、事業内容などを固め、16年度中にも組織を立ち上げる。下水道の整備・運営システムに関する日本モデルの海外輸出の初弾となり、他国への展開も広がりそうだ。
技術協力プロジェクトの名称は「ベトナム国下水道計画・実施能力強化支援」。協力期間は16年1月〜19年2月。現地の担当機関はベトナム建設省技術インフラ局。
初年度はVSCの発足に向けた検討と併せ、ベトナム側の下水道人材育成ニーズの調査・分析、研修計画の策定、事業実施支援の中長期計画の作成とパイロット事業の選定などを行う。2、3年目でパイロット事業を実施し、同事業を通してVSCの支援機能を検証しながら組織の適正化に取り組む。
VSCの機能は▽事業実施支援=計画から維持管理までの事業実施過程を支援▽研修=相手国の政府、地方自治体、公社、企業の職員などを対象に人材育成を実施▽研究開発=下水道施設の品質向上のための研究開発と技術基準や指針の策定・発信−などを想定。事業実施支援では、JSが自治体から下水処理施設の建設工事を受託し、発注主体として事業を推進する仕組みを取り入れる。
JICAへのアドバイザー組織として国土交通省やJSの関係者、学識者で組織する国内支援委員会を設置し、ベトナムに導入する日本モデルの構築を支援する。
ベトナムの12年時点の下水道普及率は16%。17の処理場が供用し、32の処理場が設計・工事中。人口9万人以上の72都市では下水道計画を策定している。
JICAはこれまでハノイやホーチミンなどの大都市を中心に下水道関連の支援事業を展開してきた。今後は中小都市への事業展開が予定されているが、中小都市では技術者が不足し、事業計画の策定や事業の進行管理など課題が多い。こうした課題を解決するため、JSなどの公的機関による日本側の下水道事業の枠組みを参考にVSCを創設することにした。
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