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Tranzax/電子債権活用サービス開始/中小向け資金調達を円滑化20160711建設工業
Tranzax(東京都港区、小倉隆志社長。旧社名・日本電子記録債権研究所)は、電子債権記録業の指定を取得し、中小企業の資金調達を円滑化する事業を11日にスタートさせる。子会社のDensaiサービスが、中小企業が発注企業に対して持つ売掛債権を電子記録債権化。特別目的会社(SPC)に同債権を譲渡することで、発注企業の信用力をベースに0・7〜1・2%という低金利で迅速な資金調達を可能とする。SPCは発注企業単位で設立。同社は、この仕組みに参加する企業を募っていく予定だ。
事業は「サプライチェーンファイナンス」の名称で展開。現時点で発注企業として、不動産会社3社を含む6社が参加の意向を示している。中小の建設業の場合、例えば不動産会社から受注した工事の完成後、請負代金支払いまでの期間を短くするために電子記録債権をSPCに譲渡することで、支払い期日前に低金利での資金調達を実現する。インターネットでシステムを利用することで、「持ち込みから2日後には債権の現金化が可能」(小倉社長)としている。
発注企業を大手ゼネコンに置き換えた場合は、1次下請として施工を担当する企業が同様のスキームの中で売掛債権を電子化し、それを元にした資金調達が可能となる。
ゼロ金利政策の中でも、中小企業を主な取引先とする信用金庫の貸出金利は2%台と高い水準で推移している。同社は、こうした現状を改善するために、電子債権を利用して発注企業の信用力をベースにした金融スキームを構築。今後、多くの下請企業を抱えるゼネコンなどにも参加を促していきたい考えだ。
第2弾として、電子記録債権を活用して受注段階から資金調達が可能となる「POファイナンス」と呼ぶサービスの実施に向けて金融庁との調整も進めている。
このサービスの場合、受注段階で有する債権を担保に工事着手金の調達が可能。民間工事でも、公共工事の前払金と同様に受注段階からの資金調達が可能となる。施工途中段階で出来高に応じた資金調達も行えるようになるという。
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