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熊谷組、西尾レントオール/トンネル吹付コンクリ遠隔操作技術開発/安全作業実現20160712建設工業
熊谷組は11日、西尾レントオールと共同で、山岳トンネル工事で作業員が切羽から離れた安全な場所でコンクリートの吹き付け作業ができる吹き付け機の遠隔操作技術を開発したと発表した。鋼製支保工をキャッチするエレクターが一体となった吹き付け機に3台のモニターカメラを搭載。切羽から離れた場所にある操作室に映像が送られ、オペレーターが画面を見ながら吹き付け機を操作する。切羽に接近せずに作業できるため、粉じんに対する安全性向上にもつながる。
トンネル切羽のコンクリート吹き付け作業では、作業員が保護眼鏡や防じんマスクを着用して吹き付け機を操作する。切羽で作業する必要があり、安全・衛生両面から改善が求められている。
開発した「吹き付けコンクリートの遠隔操作技術」は、吹き付け機と操作室をLANケーブルで接続し、オペレーターが吹き付け機を遠隔操作できるようにした。
吹き付け機のエレクターブームに搭載したカメラ2台で作業員が現地で作業するのと同じ上向きの視野を確保。キャビン上部のカメラ1台で吹き付け箇所全体を俯瞰(ふかん)しながら状況を確認できる。カメラにはエアーを送ってレンズに粉じんが付着するのを防ぐ。
鉄道建設・運輸施設整備支援機構九州新幹線建設局から受注した「九州新幹線(西九州)、第1岩松トンネル外3箇所他」(長崎県)の工事で試験採用し、切羽での災害ゼロを達成すると同時に、作業員の暴露粉じん低減効果を確認できたという。
今後は、無線化に向けた基礎・実機試験やコンクリート供給設備の遠隔操作の開発を進め、より効率的な遠隔操作技術を確立。17年度以降の実用化を目指す。同時に、トンネル施工技術の自動化や省力化を目的とした次世代トンネル施工技術の開発を進め、山岳トンネル工事全体の安全・衛生環境と生産性の向上を目指す。
トンネル工事の災害の多くは切羽で発生している。同社は、切羽作業の安全性向上と効率化を目的に、爆薬遠隔装てんシステムを先行開発。切羽から離れた位置から爆薬と込め物を自動的に装てんできる技術で、既に実用化している。
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