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大林組/中低層向け制震装置を開発/新型ブレーキダンパー、狭いスペースにも設置可能20160713建設工業

 大林組は12日、中低層建築物向けに摩擦力で建物の揺れを吸収する制震装置のブレーキダンパーと引っ張りブレースを組み合わせた新しいブレーキダンパーを開発したと発表した。鋼棒などを使った4本の引っ張りブレースの中央に四隅をピン接合にした中枠(四方枠)を設け、その中にブレーキダンパーを組み込んだ。主要部材を断面積の小さな引っ張り部材で構成したことで、柱や梁の細いきゃしゃな既存の骨組みや、配管などが入り組む狭いスペースにも適用できるようになった。

 開発した引っ張りブレース型のブレーキダンパーは構造上、地震時に圧縮力がかからないため、従来のブレーキダンパーで使う大断面のH形鋼が不要。これにより、幅200ミリ程度の設置スペースと鋼棒を通すことのできる60ミリ程度の隙間があれば適用可能という。

 大地震時に大きな変形を繰り返し受けてもダンパーがエネルギーを吸収するため、破壊が生じにくく、安定した制震性能を発揮する。メンテナンスが要らないほか、大地震によって作動を繰り返しても損傷しないため、取り換える必要もない。

 既存工場の制震補強(4件)や再整備が完了した同社東京機械工場(埼玉県川越市)に新型ブレーキダンパーを適用した。今後も改良を重ね、設置スペースに制約のある中低層向けの制震部材として展開していく。

 自動車のブレーキを応用したブレーキダンパーは、ステンレス板とそれを挟み込むブレーキ材を使用し、摩擦力によりエネルギーを吸収して地震時の揺れを抑える同社独自の制震システム。超高層ビル向けの大きな摩擦力を発揮するダンパーとして60棟以上の採用実績がある。

 近年は工場など中低層建物の制震補強工事が増加しており、小さな摩擦力のブレーキダンパーに対するニーズが高まっている。ただ、従来のブレーキダンパーは圧縮力で座屈しない性能を確保するため、大断面のH形鋼を使用しており、既存骨組みの柱や梁が細く、ダンパーの設置幅に制限のある場合は適用できなかった。


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