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国交省/多様な入札モデルに3件追加選定/入札不調や複数施設移転支援20160719建設工業

 国土交通省は、新たな入札契約方式を導入する地方自治体を募り、専門家派遣などで支援する「多様な入札契約方式モデル事業」で、神奈川県小田原市の市民ホール整備事業など3件を追加選定した。支援対象には、入札不調が起きた事業や複数施設の高台移転など難易度の高い課題が多い。課題解決に向け、事業の早期段階から施工予定者(優先交渉権者)が技術協力するECI(アーリー・コントラクター・インボルブメント)方式などの導入可能性を国の支援を得て検討する。

 選定された3件は、▽小田原市の市民ホール(芸術文化創造センター)整備事業▽滋賀県野洲市の市民病院整備事業▽高知県中土佐町の公共施設移転等事業。16年度は既に、高松市の給食センター建設事業と、香川県善通寺市の新庁舎建設事業の2件が選定されており、今回の追加で16年度の支援対象は5件となった。

 小田原市の市民ホール整備事業は、15年7月の入札で予定価格と入札価格にかい離があり不調となった案件。予算の増額がないことを前提に、市は▽延期▽設計見直し▽分割工事▽事業提案−の4案を市民に提示している。具体的な事業手法やスケジュールが未定の中、予算規模を抑えるためのスキームや最適な入札契約方式だけでなく、市民との合意形成手法や計画への反映方法も検討する。入札不調のリカバリー方策がモデル事業の対象になるのは初めて。

 野洲市の市民病院は建物規模が延べ約1万5000平方メートル(99床)。病院建設に伴う運営全体の支援業務は発注済みだが、建築工事に関するノウハウや技術的知見が不足しているため、CM(コンストラクション・マネジメント)方式の導入を検討。施工者選定には設計・施工一括発注方式(DB)またはECI方式を検討する。15年度に病院建設全体の支援を実施したが、今回は「病院建築工事」に特化。病院運営のコンサルタントと建築のCMが連携するのが特徴だ。

 太平洋に面した中土佐町の事業は南海トラフ地震などの大規模災害に備えて庁舎、保育所、消防署の3施設を高台に移転するプロジェクト。建築系技術職員が1人しかいないなど発注者側の体制や土木・建築工事のノウハウが不足しており、CM方式の導入を検討する。設計者は3施設ごとに選定するが、施工者は3施設一体で選定する計画でECI方式を検討。設計に施工者のノウハウを反映させ、早期完成や事業費抑制などの効果を引き出す。モデル事業で複数施設を対象にするのは初めてとなる。

 いずれの発注方式も応募段階で自治体が検討を希望したもので、モデル事業での検討後、他の方式を選択する可能性もある。自治体を支援する民間事業者は7月15日に公募し、8月下旬に選定。来年3月までモデル事業に対するアドバイスなどを行ってもらう。


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