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『CIMを学ぶII』公開/JACIC、熊本大との共同研究/実践的な流れ実感20160720建設通信

 日本建設情報総合センター(JACIC)は、実際のプロジェクトに対するCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の適用事例を、導入の経緯から各段階における導入効果やメリットに至るまで、活用の記録として整理した『CIMを学ぶII』(第2弾)をまとめた。14日からホームページで公開している。

 『CIMを学ぶ』は、CIMを使いこなす技術者、いわゆるCIM人材の育成を目的にした教材(テキスト)という位置付け。熊本大学大学院自然科学研究科(小林一郎教授)との共同研究として取り組んでいる。

 熊本市の「新水前寺駅地区交通結節点改善事業」への適用を中心にまとめた『CIMを学ぶII』は、国土交通省九州地方整備局が実施した河川激特事業「曽木の滝分水路」(鹿児島県伊佐市)へのCIMの適用を整理した昨年度に続く第2弾となる。

 限られた空間の中で、複数の施設管理者が入り組む「交通結節点」の機能強化に、それぞれの管理者が取り組む姿を紹介。CIMを共通基盤に協議・調整しながら事業を進めていく、その実践的な流れを、読み手が実感できる内容になっている。

 テキストは4章で構成。まえがきとなる第1章で、小林教授がCIMが建設現場におけるマネジメントであることを強調。さまざまな局面で利害関係者の絶え間ない合意形成を要する建設事業にとって、3次元でのモデル空間の活用(見える化)がより有効になっている点を説いている。

 その本格的な“マネジメント論”を第2章で記述。第3章に、CIMによる見える化が複数の施設管理者の合意形成に大きな効果を発揮した実践事例の代表格「新水前寺駅地区交通結節点改善事業」、第4章でさまざまな分野・工種での活用事例(計7事業)を紹介している。

 土木技術者を始めとする幅広い読み手が、CIMの適用範囲の広がりや、状況に応じた活用方策を実践的に学べる内容になっている。

 CIMの導入は、調査・測量から設計、施工、検査、維持管理・更新に至るまで、すべての建設生産プロセスにICTを導入する『i−Construction』(アイ・コンストラクション)の推進ツールにもなる。各プロセスで3次元モデル(3次元データ)の受け渡しを行うことで一連の建設生産システムを効率化・高度化することができる。

 推進・普及体制として建設業団体などを巻き込んだ「CIM導入推進委員会」(委員長・矢吹信喜大阪大大学院教授)が立ち上がるなど、CIMが試行段階から本格的な導入段階へと移行する中で、そのステージの進展に合わせたCIM人材の育成へ、この『CIMを学ぶII』を活用した積極的な啓発活動が求められる。


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