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技能者に“夢”語れる環境を/「キャリアパスモデル」見える化/国交省20160726建設通信

 国土交通省は、技能労働者にステップアップの道筋や、その先にあるキャリアを提示する『キャリアパスモデル』の見える化に取り組む。技能者を入り口にして技術者になる、あるいは現場での経験・知識を生かして後進を指導する“担い手”となるキャリアプランの絵姿を示す。技能者になる若者が“将来の夢”を語れる環境を築くことで入職促進や就労の継続といった担い手の確保につなげていく。

 25日に第1回の「キャリアパスモデル見える化検討会」(座長・蟹澤宏剛芝浦工大教授)を開催。専門的な見地から本格的な検討をスタートさせた。

 6月の基本問題小委員会(委員長=大森文彦弁護士・東洋大教授)の中間とりまとめで示された、技能労働者のキャリアパスの見える化や、維持・修繕工事など小規模工事でのメリットが見込まれる内装系の職種をターゲットにした複合工(多能工)の育成、熟練技能者を始めとする「高齢者」を生かす仕組みなどを念頭に議論を進める。

 事業者からのヒアリングをもとに、実際に技能者から技術者あるいは経営者へとつながるキャリアを歩んだ事例などを収集。年度内をめどにとび、鉄筋、型枠、左官といった主要職種におけるキャリアパスのモデルを示す。

 焦点となるのは、建設産業担い手確保・育成コンソーシアムのプログラム・教材等ワーキンググループがまとめた、技能者の到達度やレベルを推し量る目安となる「職業能力基準(案)」だ。

 経験年数3年までを「レベル1」(見習い技能者)、同4−10年を「レベル2」(中堅技能者)、同5−15年を「レベル3」(職長・熟練技能者)、同10−15年以上を「レベル4」(登録基幹技能者)という、ここで示す4段階のキャリアアップの仕組みをベースに、新卒者が将来に向かって夢や希望が持てるキャリアパスの絵姿と、技能者にとって最上位の認定資格である登録基幹技能者に到達した後のキャリアプランの道筋を描く。

 一例が、これまで担い手としての認識が薄かった熟練技能者など「高齢者」を生かす仕組み。高齢の技能者はそのまま建設業から離れていくものと見なされてきたが、これを若年層を指導する育成の“担い手”として活躍させることで技能継承の中に組み込む。

 入職から技能の習熟度に沿ってキャリアを重ねていく流れだけでなく、技術者として立場を変えて活躍するケースや経営者となるケース、あるいは現場から引退した後に後進を指導する立場になるケースなど、業界として複数パターンの“将来”を示すことが、若者の入職促進や定着、ひいてはそこに導くための教育訓練のあり方を明らかにすることにもつながるとみている。

■キャリアパスモデル見える化検討会
 6月の基本問題小委員会の中間とりまとめに盛り込まれた、『技能労働者と技術者、経営者間のシームレスなキャリアパスモデルの構築』『高齢者のシームレスなキャリアパスの構築』『複合工(多能工)−マルチクラフターの育成や活用事例の水平展開−』に向けた専門的な検討を担う。建設業界団体や関係する行政機関、職業訓練校などで構成する「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム」の下に設置した。

 メンバーは、▽沖哲也(サンオキ社長)▽蟹澤宏剛(芝浦工大教授)▽菅井文明(全国建設産業教育訓練協会富士教育訓練センター専務理事)▽竹延幸雄(KMユナイテッド社長)▽降籏達生(ハタコンサルタント社長)−−の5人(敬称略)。事務局は建設業振興基金と国土交通省土地・建設産業局建設市場整備課が務める。


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