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全建が税制改正要望/担い手確保に優遇措置/助成金の益金不算入も20160727建設通信
全国建設業協会(近藤晴貞会長)は26日、2017年度税制改正に関する要望の内容を明らかにした。租税特別措置の創設・延長・改善要望、運用・手続きなどの改善要望に計8項目を盛り込んだ。新規項目の担い手確保・育成にかかる税制上の優遇措置創設では、厚生労働省の「建設労働者確保育成助成金」に対し、益金への不算入、課税の繰り延べのほか、若年者・女性の活躍を推進するための環境整備費用について税率の軽減を求めている。要望は近く国土交通省などに提出する。
建設業界の喫緊の課題である担い手確保・育成に向けては、建設労働者の雇用改善、技能の向上を目指す中小建設事業主などを支援する観点から、建設労働者確保育成助成金の優遇措置を要望している。若年者・女性の活躍を推進するための環境整備費用に対しては、女性専用のトイレや更衣室、若年者の資格取得費用や独身寮の整備などに対して税率を下げる優遇措置の創設を求めた。
中小建設企業の経営基盤強化に向けては、法人税率の軽減税率の適用期限の延長とともに、さらなる法人税の引き下げによる税負担の軽減を要望。法人事業税の外形標準課税対象企業の検討に当たっては慎重な対応を求めている。
中小企業の事業基盤安定化や、組合の健全な取引活動の支援では、事業協同組合などの貸倒引当金割増措置の適用期限延長も要望している。また、繰入限度額の12%割増の適用を普通中小法人に拡大することも要望した。
今後、中小企業でも生産性向上に向けたICT(情報通信技術)導入の増加が見込まれ、日々進化して更新頻度が高い機器やソフトウエアなどを購入する必要があることから、機械装置など購入時の特別償却、または税額控除の延長を求めている。
運用・手続きなどの改善では、建設現場の仮設現場事務所について、法人住民税と事業税における「事務所・事業所」からの除外を要望。また、近隣対策費については、「本質的には交際費と異なる」とし、必要経費として認められる支出区分の明確化や事例を明示するなどの措置を求めた。
工事契約にかかる印紙税については、新たな軽減税率が17年度末まで適用されているが、電子文書は非課税、紙文書は課税と公平性に欠けるため、税制上の課題として「長期的には廃止されるべき税目と認識している」と記載した。 要望事項は次のとおり。
〈租税特別措置の創設・延長・改善要望〉担い手確保・育成にかかる税制上の優遇措置の創設▽中小法人における法人税率の軽減税率の適用期限の延長など▽事業協同組合などにおける貸倒引当金の割増措置の適用期限の延長など▽中小企業者などの機械装置等購入時の特別償却または税額控除の延長▽少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例の年間上限額の引き上げ▽試験研究を行った場合の上乗税額控除の延長。
〈運用・手続きなどの改善要望〉建設現場における仮設現場事務所について、法人住民税および事業税における「事務所・事業所」からの除外および事務手続きの簡素化▽工事施工に伴う近隣対策費の損金算入および課税対象の明確化。
〈建設業における税制上の課題〉工事契約にかかる印紙税の取り扱い。
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