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非構造部材落下を防止/学校整備検討会が緊急提言全国施設の安全強化20160728建設通信
【文科省/熊本地震】
文部科学省の「熊本地震の被害を踏まえた学校施設の整備に関する検討会」(座長・長澤悟東洋大名誉教授)は27日の会合で、報告書となる緊急提言案をまとめた。緊急提言は、▽児童生徒の安全確保と学校施設を避難所として継続利用するためには、非構造部材の落下防止など安全対策の観点から老朽化対策を強力に実施すべき▽避難所機能の確保・強化に向け、自治体は防災部局を中心に教育委員会などと協力体制を構築し、避難所として想定される学校ごとに位置付けと役割を地域防災計画で明確にした上で、整備すべき施設設備や整備の優先順位、関係者の役割分担の検討を進める――の2項目がポイント。一部修正し、近く緊急提言を策定、公表する。
緊急提言案では、熊本地震で耐震化が完了していた多くの学校施設が地域の避難所として大きな役割を果たしたと評価。その一方で、外壁や窓などの非構造部材で、古い工法や経年劣化したものが落下する被害が生じ、新たな問題点が見つかったと指摘。子どもたちの安全確保に向け「耐震化の次の課題として、非構造部材の落下防止など、安全対策の観点から老朽化対策が重要である」ことが浮き彫りになったとしている。
避難所としての機能は、今回の地震でもトイレ不足や情報通信機器の確保、シャワーや空調の必要性などさまざまな不便・不具合の報告があったことを踏まえ、「より実効性のある対策を推進する必要性が明らかになった」と強調した。
また、耐震化や防災対策の重要性が分かっていながら対策が実行されずに、これまでと同じ問題も発生していた状況がみられたと苦言。災害の種類や規模、様態、発生する季節や時間帯、児童生徒や避難者の属性とニーズはさまざまなことから「創造性を持って緊急に準備、対策を実行する必要がある」と訴えている。その上で、児童生徒の安心・安全な施設環境の確保と、災害時の避難者が安全・安心を担保できる学校施設整備は、災害の多い日本では不可欠とし、「全国の学校施設の安全性と防災機能の一層強化」を求めている。
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