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土木学会/土木分野でのデザインコンペ普及へ/17年4月に実施ガイドライン作成20160804建設工業
土木学会は、土木インフラの事業者選定手法にデザインコンペティション(設計競技)の導入を普及させるため、来年4月に発注者向けの実施ガイドラインを作成・出版する。デザインコンペの普及を通じ、市民と専門家が連携して良質な魅力あるデザインの土木構造物、屋外公共空間の創出の実現に貢献するのが狙いだ。
土木学会によると、公共物のデザインコンペの重要性に対する社会的な認知度が高い欧州などと違い、日本はコンペを実施して経験のある自治体も少なく、手続きを適切に行うための知見も不十分という。
ガイドラインの内容を検討している建設マネジメント委員会の研究小委員会が中間報告をまとめた。それによると、ガイドラインは、▽原論編(基本理念、コンペの必要性など)▽共通編(基本事項、コンペの各方式、著作権など)▽実施編(実施に向けた具体的なノウハウ)▽分野別編(分野ごとの配慮事項)▽資料編(要項書式、事例集〈14件〉)−で構成する。
共通編では、コンペのメリットとデメリット、関係主体などを分かりやすく紹介。さらにコンペに適したケースとして「設計対象にランドマークとなるポテンシャルがある」「後世に残すべき質の高い構造物や公共空間を整備する」「公共デザインを通じてまちづくりの課題解決を目指す」などを列挙。一方、適さないケースとして「標準的な整備が適当と考えられる」「コストミニマムの案を選定することを決めている」などを挙げた。
コンペの方式については、▽標準型(あらゆる案件に適用可能)▽標準型JV(同)▽デザインビルド型(設計・施工一括の技術提案交渉方式でデザインを重視する場合に適用)▽チャレンジ型(技術的難易度が低い一方、広範囲の提案を求める場合に適用)▽アイデア公募型−の5類型を示し、それぞれ適用事業の規模なども挙げた。
実施編では、コンペの準備のための詳細な工程や、予算計画(審査員報酬、参加者への報奨金、設計委託費、工事費)などを明示する。
分野別編は、▽橋梁▽街路・道路▽河川・ダム▽海岸・港▽砂防▽公園・緑地・広場▽駅前広場・駅舎▽リノベーション▽ストリートファニチャー・サイン▽公共交通施設▽照明・ライトアップ▽まちづくり(事業コンペ、イベント含む)▽遺産・文化財保護▽その他−に分け、コンペ採用時の配慮事項を示す。
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