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ゼネコン各社/生産性向上技術の開発で異業種と連携広がる/本社調査20160804建設工業
ゼネコン各社の間で、生産性向上技術の開発に向けた異業種との連携が広がっていることが、日刊建設工業新聞社が実施したアンケートで分かった。現場作業の軽減や人手不足を補うためのロボットの開発でメーカーと連携した取り組みが目立つ。生産性を高めるツールとして、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を導入する企業が多く、協力会社との情報共有に役立てているケースが増えていることも分かった。
アンケートは主要30社を対象に7月に実施した。生産性向上に向けた技術面の取り組みについて、同業他社、異業種他社、協力会社など自社以外と連携した取り組みを行っているかどうか尋ねたところ、回答した28社中25社が「行っている」と答えた。
ロボット開発で特に異業種との連携が活発化している。大林組は「装着型ロボット『作業支援用HAL』の効果を現場でサイバーダインと共同で実証」と回答。清水建設は「専業メーカーやグループ会社と連携し、作業を軽減するロボットの開発をしている」と答えた。大成建設は「異業種と現場対応型の溶接ロボットを開発」、西松建設は「日立製作所と斜張橋の斜材保護管表面を調査するロボット『コロコロチェッカー』を開発」と回答した。
異業種との連携ではほかに、「現場管理のシステムをIT企業と共同で開発」(鴻池組)、「ITベンチャーとITシステム、機械メーカーと施工支援技術を共同で開発」(前田建設)、「異業種や大学など研究機関とコラボレーションし、ロボットカメラ、木造とRC造を融合させる技術の開発に取り組んでいる」(三井住友建設)などの回答があった。
3次元(3D)の建物モデルに、躯体や仕上げ材、設備機器の属性情報を追加したデータベースを、設計から施工、維持管理までの各工程で活用するBIMを生産性向上の具体策の一つに挙げる企業は多い。
大林組は「作成したBIMのデータを協力会社と共有している」と回答。清水建設は「設計で作図したBIMデータと連動させて鉄骨製作図やPC板図を作成する取り組みを行っている」と答えた。佐藤工業は「BIMについて他社と交流会を実施」、長谷工コーポレーションは「協力会社と連携してBIMデータの活用を試行中」と回答した。
現場の生産性向上を高めるには、協力会社との連携も欠かせない。熊谷組は無人化施工技術で、専門の協力会社と重機の操作性向上や長距離遠隔操作化に取り組んでいる。大成建設は建築事業で協力会社と共に高性能PC部材の開発を進めている。
このほか、大林組は協力会社と連携して省力化工法の開発を促進するため、優れた事例を表彰する制度を運用。鹿島は、現場に連絡調整会議システムを導入し、職長自らスマートデバイスで作業内容を入力してもらい、作業予定を工事関係者間で共有しているという。
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