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受注安定 手持ち積上げ/大手ゼネコン4社の第1四半期/20160810建設通信

【工事粗利 いずれも10%超】
上場大手ゼネコン4社が着実に手持ち工事量を積み上げている。その指標となる繰越高は清水建設以外の3社が増加させた。2017年3月期第1四半期(4−6月)では鹿島が直近3カ月で2000億円を積み増し、大成建設はトータルで2兆円の大台を突破した。安定的な受注環境が適正な受注につながり、完成工事総利益(工事粗利)率は軒並みプラスに転じ、4社すべてが10%を超えた。

 唯一の受注増となった鹿島は請負金額100億円以上のプロジェクトを土木で2件、建築で4件獲得した。期初の受注目標に対する達成率は6月末時点で44%に達し、好調なスタートを切った。残る3社は受注減となったが、好調だった前年同期の反動もあり、受注自体は安定的に推移している状況だ。

 6月末時点で手持ち工事が2兆円を超えた大成建設は四半期決算開示を始めた2010年6月期以降で最大規模。大林組はこの1年間で着実に1700億円規模を積み増してきた。繰越高が唯一マイナスとなった清水建設だが、現状の施工体制を踏まえ、手持ち工事量をあえて1兆3500億−1兆4000億円の幅に設定し、計画の範囲内としている。

 今秋以降、東京五輪関連施設や再開発事業など首都圏では大型プロジェクトが一気に動き出すことから、呼応するように大手各社の手持ち工事も一気に消化が進む。現在の手持ち水準を一過性という見方もある。ただ、潤沢な手持ちを背景に、大手各社の適正受注はさらに拡大する可能性が強い。

 安定的な受注に支えられ、改善傾向が鮮明になってきた工事粗利率は土木が大林組と鹿島、建築は4社すべてが10%超えとなった。現場の自助努力に加え、土木は低採算の工事がなくなり、建築工事では追加変更が認められる動きが広がったことが押し上げ要因となっている。

 工事採算の好転は利益幅も押し上げた。四半期開示スタート以降で、清水建設は営業利益、経常利益、純利益が、鹿島は営業利益と経常利益が、大成建設は連結売上総利益が過去最高を記録した。増収増益は大林組と鹿島の2社。連結売上高では大林組だけが4000億円を超えた。

 とはいえ、英国のEU(欧州連合)離脱を受け、円高による為替の影響に加え、経済の先行き懸念も広がり、4社とも通期の見通しは据え置いたままだ。


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