|
愛知県/災害廃棄物処理計画案/最大排出量2709万トンと推計、市町村を技術的支援20160812建設工業
愛知県は10日、南海トラフ巨大地震などに対応した「愛知県災害廃棄物処理計画(案)」を発表した。過去に起きた地震の最大モデルを想定した場合、発生する廃棄物等を県のごみ総排出量の約10年分に当たる2709万トンと推計し、処理対策の基本方針や方向性を示した。基本方針には市町村や民間との連携、分別・選別・再資源化を掲げた。
同計画は地震・風水害などの自然災害により発生する災害廃棄物の処理について、発災前の準備、発災後の応急対策、復旧・復興対策に必要な事項をまとめたもの。ものづくり産業の中枢、国内最大のゼロメートル地帯を抱えるぜい弱性など県の特徴を踏まえ策定した。
計画案によると、過去の地震の最大モデルが発生した場合、災害廃棄物と津波堆積物が尾張地域で1645万トン、西三河地域で639万トン、東三河地域で425万トンの合計2709万トンに及ぶと推計した。
これらの処理は基本的に市町村が行うが、県の役割として市町村への技術的支援、市町村間・民間事業者・他県・国との連携体制整備を明記。このため、県の組織体制・指揮命令系統、協力支援体制を示した。
災害廃棄物処理対策では、保管・処理する仮置き場の必要面積を338〜380ヘクタールと想定。市町村は6〜7割の229ヘクタールを仮設住宅用地など他の用途と調整し、オープンスペースの事前確保を進めるとした。
処理に当たっては、発災後、おおむね1年以内に仮置き場へ撤去し、おおむね3年以内に処理を完了させる。既存の廃棄物処理施設を最大限活用し、可燃物の約6割、不燃物の約7割を処理する。また、選別・再資源化を徹底し、発生量の約8割(2117万トン)をリサイクルする。仮設焼却炉による処理、他県と連携した県外広域処理なども行う。
有害廃棄物、腐敗性廃棄物、廃家電、廃船舶など処理困難物対策では、事前にPCB廃棄物の処理や建物内アスベスト除去などを促進するとともに、専門業者による処理体制を構築する。発災後には、生活環境への影響が大きいものから優先的に回収し、適正処理を実施する。
市町村間の連携については、災害廃棄物の量に応じ、県ごみ焼却処理広域化計画に基づく13ブロック内での連携から尾張、西三河、東三河の3地域ブロックごとの連携、地域ブロック間や県外との広域連携へ拡大を図る。
民間事業者との連携では、すでに県と協定を結んでいる県衛生事業協同組合、県産業廃棄物協会、県解体工事業連合会などの団体に加え、建設業者やプラント関係業者らとの連携も図られるよう体制構築を進める。
県は今後、県民の意見を聞いて計画を策定し、市町村の連携構築や人材育成・訓練に努める。また、国の動向などをにらみ、おおむね5年をめどに見直しを行う。
|