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「前払金の使途拡大」全国に/1ヵ月で倍増 304機関/国交省20160819建設通信
【市町村中心に導入拡大】
材料費や労務費といった直接工事費や共通仮設費に限定されている前払金の使途を、現場管理費や一般管理費に使うことができる特例措置「前払金の使途拡大」が全国で広がりを見せている。7月1日時点で136の発注機関が導入に踏み切っていたが、そこから1カ月で市町村を中心に導入が拡大。1日時点で倍増以上となる304の発注機関が使途範囲を拡大していることが分かった。
北海道建設業信用保証と東日本、西日本建設業保証の調査をまとめた1日時点での導入状況によると、国関係は7月の4機関から6機関に増加。防衛省と財務省が新たに特例措置の導入に踏み切った。独立行政法人等も国立大学法人の対応が進んだことで9機関から24機関に増加している。
自治体でみると、都道府県は21機関から32機関に増加。市町村も102機関から242機関と積極的に導入を決めるケースが目立っている。自治体での対応が加速してきたことで今後、編成される大型補正予算の円滑な執行にも役立つことになりそうだ。
前払金の使途拡大は、国土交通省が6月1日から直轄工事での適用を開始。上期「8割」という早期執行の目標が打ち出される中、年度内に契約を締結する工事を対象にした特例措置として打ち出していた。
直轄工事における特例措置の導入に伴って、都道府県などの発注部局に「平成28年度予算の早期執行に伴う公共工事の前金払の特例の考え方について」を7月8日付で通知。拡大範囲の扱いや考え方を示したことで、その対応や導入への判断を熟慮していた各自治体が導入に動いたものとみられる。
充当費目として追加(使途の拡大範囲)されるのは、労災保険などの法定福利費や現場に常駐する社員の給料といった現場管理費と、一般管理費等のうち、現場を管轄する営業所における従業員の給料といった当該工事の施工に要する費用など。
拡大範囲(現場管理費や一般管理費)に充てることができるのは、前払金(請負金額の4割以内)の25%という上限があるものの、労務費、資材費、機械経費といった直接工事費や機械の運搬や現場事務所の仮設に当てる共通仮設費に限定してきた対象費目(使途範囲)の拡大は元請企業にとって、使い勝手が良くなるのと同時に資金繰りの選択肢を広げることにもつながる。
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