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建設技術研究所/CIMへの対応強化/専属インストラクター配置、研修開催数増20160819建設工業
建設技術研究所は、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)への対応を一段と強化する。設計分野での良質な成果品納入と、工期・工費の縮減などプロジェクト全体の効率化につながるとみて、本年度から技術系社員を対象に行っている研修会の開催数を増やし、各事業所に指導的役割を果たす人材を配置する。来年度以降に、各現場で自主的に取り組める体制を築く考えだ。
同社は12年に社内に「CIM推進会議」を設置。副社長をトップに各部署の部局長級30人が集まり、CIMに対応した自社設計モデルの構築と専門人材の育成などを進めることを決めた。社内に3次元設計ソフトウエアのベンダーを招き、CIM技術を習得するための講習会の開催、国土交通省のCIM試行案件の受注などに積極的に取り組んでいる。
講習会の開催は当初、年に2〜3回だったが、徐々に開催数が増え、講習内容もCIMとは何かを学ぶ基礎的講習以外に、ソフト別、機能別の講習、実務に特化した講習など多様化している。専用ネットワークを介して社内のどのパソコンからも3次元設計ソフトが使用可能な環境も構築し、昨年から20を超える案件(部分適用を含む)でソフトが使われている。
今年4月には、国交省が推進する生産性向上施策「i−Construction」が本格化することを踏まえ、本社組織によるCIM関連技術情報の一元管理・発信のため「CIM推進室」を新設。各事業所の技術部・技術室主体で実施してきたCIMへの対応について、推進室を中心に全社展開を効率的に推進する体制を整えた。
推進室はCIM導入のための技術開発、技術提案に向けた各部署からの3次元モデル作成や使用するソフト選び、組むべき協力会社に対する助言・相談、国の基準類整備などの情報収集、CADオペレーターの手ほどきを担当。現在は社内専属インストラクター2人を配置し、社員が希望すればインストラクターの講習を随時受けられる環境も整えた。
本年度はインストラクターによる講習会を10回以上開き、全技術者のスキルアップを進める。CIMの活用で生産性・品質が向上するとみられる業務にはすべてCIMを適用する方針だ。将来的には各事業所に推進室の役割を果たす機能の設置を目指す。
同社技術本部の鈴木泰之首席技師長は、CIM導入によって発注者・設計者・施工者がイメージを共有しやすく、施工前のリスクヘッジや早期改善による業務合理化、事業の合意形成に役立つとしている。同社は既に九州支社に3Dプリンターを導入し、3次元設計モデルから立体模型を作り、発注者側との協議に役立てている。
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