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安藤ハザマ/給水シート使用養生工法の適用拡大/電気化学的補修と融合20160823建設工業
安藤ハザマは22日、コンクリート構造物向けの給水養生工法「アクアカーテン」を改良し、電気化学的補修工法として陸上構造物に適用できるようにしたと発表した。アクアカーテンは、大気圧により給水養生シートをコンクリート表面に張り付けて均一な水膜を形成し、壁面や凹凸面でもまんべんなく湿潤養生できる技術。この技術と組み合わせ、電気化学的補修工法で必要な仮設陽極材の保持と電解質溶液の供給を実現する。インフラ維持更新事業で採用を積極的に提案していく。
アクアカーテンは、給水養生シートを使って鉛直壁面やトンネル覆工などのアーチ面にも水中と同じような養生環境を提供できる技術で、2010年に実用化した。施工実績は5年間で50万平方メートルを超えているという。
一方、電気化学的補修工法の脱塩工法と再アルカリ化工法は、塩害や中性化による劣化を受けたRC造構造物に直流電流を通電することにより、コンクリートを健全な状態に回復させる。ただ、陸上構造物に適用する場合、コンクリート表面に仮設陽極材を保持したり、コンクリートと仮設陽極材の間に電解質溶液を供給したりする必要があり、課題となっている。
そこで、同社はアクアカーテンを活用した電気化学的補修工法の新しい施工方法の確立に向け、大即信明東京工業大名誉教授の指導の下、供試体や実構造物で検証を行った。
海洋環境に40年間暴露され、塩害を受けたRC造梁の供試体にアクアカーテンを用いた脱塩工法を適用し、補修効果を検証した。通電日数の延長に伴い、コンクリート中の塩化物イオンの除去量が増加することを確認。補修後には、鉄筋の腐食電流密度が不動態状態を示す水準まで低下したという。
デンカの協力を得て、実構造物での試験施工も実施。27年間供用された建物の中性化した屋内壁面に、アクアカーテンを用いた再アルカリ化工法を適用した。補修期間を通じて不具合なく施工できたほか、補修後の中性化深さも0ミリとなり、期待される補修効果を得られたという。
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