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清水建設/切羽前方探査システム開発/掘削振動利用し3次元モニタリング20160824建設工業

 清水建設は、トンネル工事で地山探査による掘削作業の中断を最小限に抑えられる切羽前方探査システム「S−BEAT」を開発した。切羽前方50〜100メートル先までの地山状況を日常的に3次元でモニタリング。これにより、ボーリング調査を要する劣化部を検知した場合を除いて、掘削作業の安全が継続的に確保され、生産性向上につながる。高額なボーリング調査を頻繁に行う必要もなくなるため、コスト削減も期待できる。

 S−BEATは、地山を伝わる振動が岩盤性状の変化点で反射する現象を利用。トンネル内で観測した振動データから地山内の反射面の位置を推定する「反射性弾性波探査」という技術を応用して開発した。

 油圧ブレーカーによる掘削振動を振動の起点、トンネル側壁に一定間隔で打ち込まれた複数の既設ロックボルトの頭部を振動の受信点とする。各受信点で検知した打撃振動データから、地山の反射点から戻ってきた反射波を抽出。反射波が到来する方向を、反射波の伝播距離などから総合的に評価することで、地山状況の3次元分布を予測する。

 山岳トンネル工事を安全かつ効率的に進めるためには、切羽前方の地山性状を事前に把握することが不可欠。確実な探査には、ボーリング調査などにより直接確認する必要があったが、掘削作業の中断が必要なのに加え、費用が高額なため頻繁に実施するのは難しい。

 S−BEATは、掘削作業に使用する資機材を探査に流用できるため導入が容易で、切羽の進行に合わせて繰り返し行うことで、予測精度の向上も図れる。詳細な調査が必要な劣化部が見つからない限りは掘削を継続できるため、高効率な施工が実現する。

 システムの設置作業も、センサーをロックボルト頭部に装着し、データを記録・保管するデータロガーと、データ解析ソフトを組み込んだパソコンにケーブルで接続するだけで済む。システム設置から計測、撤収までに要する時間は30分もかからないため、掘削作業に並行して準備を行い、工事を中断せずにデータを取得することが可能だ。

 同社は、施工条件に応じてシステムを活用し、山岳トンネル工事の施工品質の確保と安全性の向上を図る。


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