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東洋建設/自航式多目的船が竣工/本格的な海洋開発工事参入へ弾み20160901建設工業
東洋建設が建造していた自航式多目的船「AUGUST EXPLORER(オーガスト・エクスプローラー)」が、8月31日に竣工した。3カ月程度の無寄港作業が可能なのが特徴。本格的な海洋開発工事参入をにらんで建造された船で、同社がこれまで得意としてきた港湾・漁港施設といった海洋関係工事に、日本近海での海洋開発工事が加わることになる。5〜10年程度で事業の柱に育てていく方針だ。
オーガスト・エクスプローラーは、全長89・9メートル、全幅27・0メートル、深さ5・0メートルの規模。最大積載荷重は3500トン(常用時2800トン)。推進装置は出力1471キロワットの全旋回式2基を備えており、最大約12ノットのスピードを出すことができる。建造費は約45億円。
最新鋭の定点保持機能(ダイナミックポジションシステム)を搭載しており、潮流が強い海域や強風時にも安定航行を維持できる。居住区には52人が収容可能。デッキスペースは925平方メートルと広く、魚礁やブロックなどの建設資材のほか、遠隔操作無人探査機(ROV)や調査用無人ヘリコプター、研究ブースなどを搭載できる。
本格的な海洋開発工事をにらんで建造した。具体的には、洋上風力発電施設の設置補助や、海洋調査・探査業務、深海域での魚礁設置、海底ケーブルの設置作業などを想定している。
8月31日には、岡山県倉敷市の倉敷シーサイドホテルで船の引き渡し式が行われ、武澤恭司社長と船の建造を請け負ったサノヤス造船の上田孝社長が引き渡し受領書にそれぞれ調印した。その後、倉敷市内のサノヤス造船水島製造所で命名式が行われ、建造された船舶を造船所に最後までつないでいた支綱を切断する儀式などが行われた。
式典には関係者ら約70人が出席。武澤社長は「海洋開発の分野に事業の幅を広げるために建造した。大型投資に見合う素晴らしい船が出来上がったと思う」と竣工を喜びを表した。海洋開発事業の本格展開に向けては「5〜10年の長いスパンで収益を出せるようにしていく」と展望を述べた。
1日には兵庫県西宮市に所有する東洋建設専用の岸壁に向けて出航。習熟訓練を重ね、17年度に本格的な運用を開始する予定だ。
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